米国のパリ協定離脱に関し、WFSJが声明を発表

 世界科学ジャーナリスト連盟(WFSJ)理事会は6月7日(水)、米国のパリ協定離脱を受けて声明を発表しました。

日本語仮訳
「温室効果ガスの排出が気候変動を招いているという科学的な証拠に反論の余地はなく、このまま排出が続けば、公衆の健康や安全をますます危険にさらすことが強く懸念されます。
 米国は世界第2位の温室効果ガス排出国であり、パリ協定から離脱するという決定は、排出量削減の目標達成が不可能になることを意味します。このことは、気候変動の深刻な影響によるリスクを減らそうとする国際的な努力を大きく妨げるものです。」

 WFSJはJASTJを含む55の国と地域の科学ジャーナリスト所属団体が加盟する世界団体で、科学ジャーナリズムの質向上のための活動を行っています。社会と深く結びついた課題においては、とりわけ科学的な事実をふまえた合理的な意思決定が重要であることから、米国のトランプ大統領による自らの支持層の雇用への影響に配慮した今回の決定に、深い遺憾の意を表明しました。

参考
 声明の原文は以下のページをご覧ください。
 http://wfsj.org/v2/2017/06/07/news-release-wfsjs-executive-board-react

発表文
     The scientific evidence that greenhouse gas emissions are changing the climate is incontrovertible and there is strong evidence that if left unchecked, they will increasingly endanger public health and welfare. This decision means that the US, which is the second largest contributor of greenhouse gases globally, will no longer meet its targets for pollution reduction, greatly hampering international efforts to reduce the risk of severe climatological impacts.