科学ジャーナリスト賞

■科学ジャーナリスト賞(JASTJ賞)とは

 科学ジャーナリスト賞は、科学技術に関する報道や出版、映像などで優れた成果をあげた人を表彰します。受賞者は原則として個人(グループの場合は代表者)とし、新聞、テレビ、ラジオ、出版といったマスメディアでの活動だけでなく、ウェブサイトや博物館での展示などまで幅広くとらえ、また、優れた啓蒙書を著した科学者や科学技術コミュニケーターなども対象としています。日本科学技術ジャーナリスト会議が設けた賞であることから、社会的なインパクトがあることを重視して選考されます。


「科学ジャーナリスト賞2018」募集要項
→募集を終了しました。多数のご応募ありがとうございました。

■科学ジャーナリスト賞の狙い

・科学ジャーナリスト賞は、科学技術に関する報道や出版、映像などで優れた成果をあげた人を表彰します。授賞者は原則として個人(グループの場合は代表者)とし、ジャーナリストのほか優れた啓蒙書を著した科学者や科学技術コミュニケーターなども対象といたします。

■授賞対象

・選考委員を除くすべての人に開かれ、自薦、他薦を問いません。授賞対象となる成果は、広い意味で科学技術ジャーナリズム活動、啓発活動全般で、2017年1月から2018年1月末までに新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、出版物などで広く公表された作品(記事、著作、映像など)です。特筆すべきものがあれば、その他の分野も対象とします。他の賞との重複受賞も可能といたしますが、海外の作品を翻訳したケースは除きます。WEB作品など、閲覧する際に有料もしくは、個人情報の登録が必要なものは対象外です。ただし、パスワードやサイトに関する資料などを提供してもらえる場合は対象になります。映像作品は、推薦する番組1作品を1枚のDVD(Blu-rayはご遠慮ください)に録画してください。

■推薦方法

・「科学ジャーナリスト賞候補推薦書」(エクセル・ファイル)をダウンロード、またはプリントアウトして必要事項を書き込んだうえ、科学ジャーナリスト賞事務局 中野宛まで電子メールまたは郵送でお送りください。推薦書を受付後、事務局よりご連絡いたします。

◆送り先
科学ジャーナリスト賞事務局 担当 中野
 電子メール: hello@jastj.jp
 郵送:〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 1号館 13階 日本科学技術ジャーナリスト会議
*お問い合わせはメール(hello@jastj.jp)でお願いします。

■締め切り
・2018年1月31日(推薦書必着)

■授賞者の決定

・選考基準はとくに定めていませんが、日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ)が設けた賞であることを中心に考え、社会的なインパクトがあることを重視します。

・推薦された作品の中からJASTJ会員で構成する小委員会が10数作品に絞り、それらを最終候補としてJASTJ会員および外部の識者(各同数)で構成する選考委員会で審議します。選考委員会は4月に実施する予定で、大賞1件と優秀賞(複数)を決定いたします。

◆外部選考委員(敬称略)五十音順

相澤益男(国立研究開発法人科学技術振興機構顧問)、浅島誠(東京大学名誉教授、東京理科大学副学長)、白川英樹(筑波大学名誉教授)、村上陽一郎(東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授)、米沢富美子(慶應義塾大学名誉教授)

◆JASTJ選考委員

佐藤年緒会長、滝順一副会長、室山哲也副会長、柴田鉄治理事、林勝彦理事

■表彰式

・2018年5月に開催する日本科学技術ジャーナリスト会議総会に引き続いて行います。なお、表彰は正賞のみで、副賞(賞金など)は予定しておりません。

 以上


【これまでの受賞作品】

・ 科学ジャーナリスト賞2017
・ 科学ジャーナリスト賞2016
・ 科学ジャーナリスト賞2015
・ 科学ジャーナリスト賞2014
・ 科学ジャーナリスト賞2013
・ 科学ジャーナリスト賞2012
・ 科学ジャーナリスト賞2011
・ 科学ジャーナリスト賞2010
・ 科学ジャーナリスト賞2009
・ 科学ジャーナリスト賞2008
・ 第2回科学ジャーナリスト賞
・ 第1回科学ジャーナリスト賞

【科学ジャーナリスト賞2017】

科学ジャーナリスト大賞(1件)

中国新聞編集局ヒロシマ平和メディアセンター記者 金崎由美(かなざき・ゆみ)殿、
同 報道部記者 藤村潤平(ふじむら・じゅんぺい)殿、
同 報道部記者 馬場洋太(ばば・ようた)殿
連載「グレーゾーン 低線量被曝の影響」(2016年3月~11月随時連載)に対して

[贈呈理由]科学的な見方が分かれる低線量放射性被曝の健康影響について、地道にきめ細かい取材を通じて多角的に迫った労作。被爆地の新聞ならではの、原爆被爆と福島原発事故による被曝とのつながりを求めつつ、バランスのとれた丁寧な取材が光っている。

科学ジャーナリスト賞(3件・順不同)

NHK取材班代表、NHK広島放送局放送部副部長 松永道隆 殿
「ゲノム編集の衝撃『神の領域』に迫るテクノロジー」(NHK出版)の著作に対して

[贈呈理由]『ゲノム編集』の将来性をいち早く見抜いて、早くから海外取材にも取り組み、この技術が社会に及ぼす計り知れない影響について、分かりやすくまとめた好著である。素朴な疑問を積み重ねていく取材態度がとりわけ高く評価された。

早稲田大学政治経済学術院教授 瀬川至朗 殿
「科学報道の真相――ジャーナリズムとマスメディアの共同体」(筑摩書房)の著作に対して

[贈呈理由] STAP細胞報道や福島原発事故報道の失敗、地球温暖化に対する報道の揺らぎ、その3つをテーマに科学報道の特色を分析し、その在り方を考察した好著。科学ジャーナリストを目指す人にとっては格好の教科書となろう。

NHKエデュケーショナル 特集文化部 ディレクター 佐々木健一 殿、
同 統括プロデューサー 高瀬雅之 殿、
NHK編成局コンテンツ開発センター エグゼクティブ・プロデューサー 丸山俊一 殿
『ブレイブ 勇敢なる者「Mr.トルネード 気象学で世界を救った男」』(2016/5/2)の番組に対して

[贈呈理由]若くして渡米し日本ではあまり知られていない気象学者、藤田哲也博士の業績を分かりやすく紹介した作品。航空機落下事故の原因としてダウンバーストを最初に主張し、今では広く認められているが、その背後に、学生時代に調査にあたった長崎原爆の爆風調査があったという事実は圧巻だ。

 一次選考を通過した作品は、以下のとおりです。

作品名代表者名出版社名など種類
連載「グレーゾーン 低線量被曝の影響」(2016年3月〜11月随時連載)金崎由美ら取材班中国新聞新聞
クモの糸でバイオリン大崎茂芳岩波書店書籍
ゲノム編集の衝撃 「神の領域」に迫るテクノロジー松永道隆らNHK取材班NHK出版書籍
科学報道の真相ージャーナリズムとマスメディア共同体瀬川至朗筑摩書房書籍
リンゴが腐るまで〜原発30km圏からの報告笹子美奈子角川書店書籍
連載記事「オプジーボの光と影」(ロハス・メディカル2016年5、6、7、9、10、11月号〜)川口恭ロハス・メディア社雑誌
ブレイブ 勇敢なる者「Mr.トルネード 気象学で世界を救った男」(2016/5/2)佐々木健一、丸山俊一らNHK映像
NHKスペシャル「がん治療革命が始まった〜プレシジョン・メディシンの衝撃」(2016/11/20)吉川美恵子、奥翔太郎、阿久津哲雄らNHK映像
「枯葉剤を浴びた島2」〜ドラム缶が語る終わらない戦争〜(2016/4/25)島袋夏子琉球朝日放送映像
NNNドキュメント「3.11大震災シリーズ 避難計画で原発やめました 違いは何だ?〜伊方と米・ショアハム」(2016/7/24)加藤就一ら日本テレビ映像
インターメディアテクの常設展示と「開かれた博物館」を目指す活動西野嘉章東京大学総合研究博物館、日本郵便展示

科学ジャーナリスト賞選考委員(50音順、敬称略)
〔外部委員〕
相澤益男(国立研究開発法人科学技術振興機構顧問)、浅島誠(東大名誉教授、東京理科大学副学長)、白川英樹(筑波大学名誉教授)、村上陽一郎(東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授)、米沢富美子(慶應大学名誉教授)
〔JASTJ内部委員〕
小出重幸、柴田鉄治、滝順一、室山哲也、横山裕道

【科学ジャーナリスト賞2016】

【科学ジャーナリスト大賞】1件
・東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 准教授 阿部豊(あべゆたか)殿
「生命の星の条件を探る」(文藝春秋)の著作に対して
[贈呈理由]
「科学者の書いた優れた啓蒙書にも」というのは、科学ジャーナリスト賞創設のときからのコンセプトだが、その典型ともいうべき優れた作品だ。自らの研究テーマを一般市民にも理解してもらおうと、不自由な身体をおして、渾身の力を込めて書き下ろした力作である。「研究対象に対する限りない愛情が感じられる書だ」と選考委員会でも高く評価された。

【科学ジャーナリスト賞】4件・順不同
・毎日新聞社北米総局長 会川晴之(あいかわはるゆき)殿
連載「核回廊を歩く〜日本編」及び記事「日本の核技術流出、初確認」(2015/9/15〜12/11)に対して
[贈呈理由]
 丹念な取材に基づく連載で、日本における核技術開発の流れを分かりやすく追っている。日本が「平和利用」と実際の「政治」の間で揺れ動いてきたのがよく分かる。とくに核不拡散政策の視点から原子力史を概観した点がユニークだ。

・出産ジャーナリスト 河合蘭(かわいらん) 殿
「出生前診断 出産ジャーナリストが見つめた現状と未来」(朝日新聞出版)の著作に対して
[贈呈理由]
 出生前診断の歴史と現状を理解するのに役立つ大変な力作だ。妊娠中、あるいは、これから妊娠を望む夫婦にとって、よい指針となる作品だろう。出生前診断が命の選別につながるとの日本特有の社会状況に肉薄しているところも出色といえよう。

・株式会社社会技術システム安全研究所 所長 田辺文也(たなべふみや)殿
雑誌「世界」(岩波書店)2015年10月、12月、2016年2月、3月号の『解題「吉田調書」ないがしろにされた手順書1~4』の記事に対して
[贈呈理由]
 文章が硬く、分かりやすいとは言えないが、内容は重大かつ深刻な問題だ。政府事故調の報告書を読み解いて、福島事故の2号機、3号機へのメルトダウンの拡大は、明らかに人為ミスであり、東電の最大の失敗であったと断じている。検察庁が「想定外の天災による」と、誰ひとり刑事責任を問わなかったことへの痛烈な反論にもなっている。

・NHK報道局ネット報道部長(当時 科学文化部専任部長) 近堂靖洋(こんどうやすひろ)殿 NHKスペシャル「廃炉への道 “核燃料デブリ” 未知なる闘い」(2015/5/17)の番組に対して
[贈呈理由]
 映像部門の4本は、どれも力作で選考が難しかったが、熟慮の末、NHKスペシャル「廃炉への道 “核燃料デブリ” 未知なる闘い」が選ばれた。廃炉への最大の課題、核燃料デブリは、どこにどんな形で存在するのか、それさえはっきりしない難物だが、宇宙線を使ったりロボットを使ったり、何とか映像化しようという努力が実った労作で、映像ならではの迫力がある。やっと未知なる闘いの入り口に立ったというべきで、その努力を継続してもらいたい。

 一次選考を通過した作品は、以下のとおりです。

作品名代表者名出版社名など種類
「もんじゅ運営 剥奪検討」(2015/11/1)天野健作産経新聞新聞
連載「核回廊を歩く〜日本編」及び記事「日本の核技術流出、初確認」(2015/9/15〜12/11)会川晴之毎日新聞新聞
科学者は戦争で何をしたか益川敏英集英社書籍
生命の星の条件を探る阿部豊文芸春秋書籍
海洋大異変―日本の魚食文化に迫る危機山本智之朝日新聞出版書籍
出生前診断〜出産ジャーナリストが見つめた現状と未来河合蘭朝日新聞出版書籍
解題「吉田調書」ないがしろにされた手順書1〜4
(世界2015年10月、12月、2016年2月、3月号)
田辺文也岩波書店雑誌
NNNドキュメント「2つのマル秘と再稼働〜国はなぜ原発事故試算を隠したか?」(2015/8/24)原井聡明日本テレビ映像
シリーズ医療革命「新アレルギー治療〜カギを握る免疫細胞」(2015/5/3)浅井健博NHK映像
NHKスペシャル「廃炉への道 “核燃料デブリ”未知なる闘い」(2015/5/17)近堂靖洋NHK映像
NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 追跡原発事故のゴミ」(2015/11/21)相沢孝義、横山友彦NHK映像

<科学ジャーナリスト賞選考委員(50音順、敬称略)>
〔外部委員〕相澤益男(国立研究開発法人科学技術振興機構顧問)、浅島誠(東大名誉教授、独立行政法人日本学術振興会理事)、白川英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者)、村上陽一郎(東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授)、米沢富美子(慶應大学名誉教授)
〔JASTJ内部委員〕小出重幸、柴田鉄治、滝順一、室山哲也、横山裕道

【科学ジャーナリスト賞2015】

【科学ジャーナリスト大賞】1件
・毎日新聞科学環境部記者 須田桃子(すだ ももこ)殿
「捏造の科学者 STAP細胞事件」(文藝春秋)の著作に対して
[贈呈理由]
 STAP細胞事件は、2014年の最大の科学事件だった。もちろん事件を起こしたのは科学者であり、それを増幅させたのは研究機関だったが、メディアもまったく無関係とは言えない事件である。本来なら新聞部門で応募してもらってもいいケースだが、事件が一段落したところで、新聞記者がもう一度、最初から調べなおして書物にまとめるという作業も大事なジャーナリズム活動だ。須田記者の事件への肉薄ぶりと分かりやすく再構成しなおした筆力は、見事というほかない。

【科学ジャーナリスト賞】4件・順不同 
・中国新聞社編集局経済部記者 山本洋子 (やまもと ようこ)殿
連載記事「廃炉の世紀」(2014/10/28~2015/2/17)」に対して
[贈呈理由]
 原発にはいかに問題が多いか、廃炉や廃棄物処理の難しさを丹念に追った中身の濃い内容で、とくに国際的な取材にも力を入れ、海外の事情もよく分かる。廃炉にかかる膨大な時間とカネ、除染と言っても移染にすぎない放射性物質の厄介さがひしひしと伝わってくる地方紙としては出色の報道記事である。

・神戸新聞東京支社編集部長兼論説委員 加藤正文(かとう まさふみ) 殿
「死の棘・アスベスト 作家はなぜ死んだのか」(中央公論新社)の著作に対して
[贈呈理由]
 アスベストの怖さを実によく調べており、ここまで放置してきた日本の対策の失敗を浮き彫りにしている。とくに、十数年から50年以上たって発症することは、これからも被害が出てくることを示しており、現在だけでなく「未来の課題だ」という指摘は実に重い。

・科学ジャーナリスト 添田孝史(そえだ たかし)殿
「原発と大津波 警告を葬った人々」(岩波書店)の著作に対して
[贈呈理由]
 工場で小さな火事があっても刑事責任が問われるのに、あれほどの被害を出した原発事故は誰一人責任を問われていない。その理由は「大津波が想定外だったから」ということになっているが、実は、想定外どころか、さまざまな想定があり警告が出されていたことを明らかにしたのが本書である。想定や警告を無視したのは、政府や電力会社だが、同時にメディアの責任も極めて大きいことを示している。

・NHKスペシャル「腸内フローラ」取材班 代表 NHK制作局科学環境番組部 チーフ・プロデューサー 浅井健博 (あさい たけひろ)殿
NHKスペシャル「腸内フローラ~解明! 驚異の細菌パワー~」(2015/2/22)の番組に対して
[贈呈理由]
 腸内細菌の働きを、コンピューター・グラフィックを駆使して迫力ある映像として見せた。医療革命の一断面をうまく切り取った優れた科学番組である。コンピューター・グラフィックが多すぎるきらいはあるが、目に見えないものを見えるようにするにはやむを得ないところもあり、今後の発展への貴重なステップとはなろう。

【特別賞】(1件)
・東京理科大学近代科学資料館 代表 科学コミュニケーター 大石和江(おおいし かずえ)殿
企画展示「科学雑誌-科学を伝えるとりくみ-」(2014/10/17~11/29)に対して
[贈呈理由]
 科学ジャーナリスト賞の対象として、以前から博物館や科学館の展示も加えると公表してきたが、展示はその期間が過ぎると見られなくなってしまうため、これまで授賞はなかった。そこで今回は、受賞しそうな展示をピックアップして、期間中に選考委員に見てもらうという方式をとり、比較的評価の高かった理科大の科学雑誌展に特別賞を贈ることにした。今後さらなる応募を期待したい。

 一次選考を通過した作品は、以下のとおりです。

作品名代表者名出版社など種別
連載記事「廃炉の世紀」(2014/10/28~2015/2/17)山本洋子中国新聞新聞
基準値のからくり村上道夫、永井孝志、小野恭子、岸本充生講談社書籍
死の棘・アスベスト 作家はなぜ死んだのか 加藤正文中央公論新社書籍
「放射能汚染地図」の今木村真三講談社書籍
偽りの薬〜バルサルタン臨床試験疑惑を追う河内敏康、八田浩輔毎日新聞社書籍
原発と大津波 警告を葬った人々添田孝史岩波書店書籍
捏造の科学者 STAP細胞事件須田桃子文藝春秋書籍
日経サイエンス誌2015年3月号「STAP細胞の全貌」など一連の記事古田彩、詫摩雅子日経サイエンス雑誌
NHKスペシャル「メルトダウン FILE. 5 知られざる大量放出」(2014/12/21)鈴木章雄、藤川雅弘、中村直文、浅井建博NHK映像
NHKスペシャル「腸内フローラ~解明! 驚異の細菌パワー~」(2015/2/22)浅井健博NHK映像
ドキュメンタリー映画「福島 生きものの記録 シリーズ2015異変」(2014/6/20)岩崎雅典群像舎映像
科學雑誌―科学を伝えるとりくみ―(2014/10/17~11/29)大石和江東京理科大学近代科学資料館展示

<科学ジャーナリスト賞選考委員(五十音順、敬称略)>
〔外部委員〕 相澤益男(国立研究開発法人科学技術振興機構顧問)、浅島誠(東大名誉教授、独立行政法人日本学術振興会理事)、白川英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者)、村上陽一郎(東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授)、米沢富美子(慶應義塾大学名誉教授)
〔JASTJ内部委員〕 小出重幸、柴田鉄治、滝順一、室山哲也、横山裕道

【科学ジャーナリスト賞2014】

【科学ジャーナリスト大賞】(1件)
「東電テレビ会議 49時間の記録」の制作に対して
OurPlanet-TV 代表 白石草殿
【授賞理由】
 東京電力は、本店と福島第一原発などと結ぶテレビ会議の録画のうち、49時間分に限って公開したが、これをNPO法人の独立メディア「OurPlanet-TV」が発言者を特定したり難解な原発用語に脚注をつけたりして、3時間の衝撃的な映像ドキュメンタリーに仕上げた。東電の入れたボカシやP音などによって分かりにくい部分も少なくないが、それでも時折、無責任な言動が透けて見えるなど、現場の生々しい状況を見事に浮かび上がらせている。大手のメディアがやらなかった作業に取り組み、市民に直接、一次情報を提供するという新しい試みも高く評価した。

【科学ジャーナリスト賞】(3件・順不同)
NHKスペシャル「“いのちの記録”を未来へ 震災ビッグデータ」の番組に対して
NHK報道局社会番組部 チーフ・プロデューサー 三村忠史殿
【授賞理由】
 携帯電話やカーナビの普及でこんなことまで分かるような時代になったのかと、あらためて感じさせた優れた番組だった。画像の処理もテレビならではの工夫が凝らされ、ビッグデータが将来、防災などに役立つ大きな可能性を持っていることを示唆した。ただ、ビッグデータは一歩誤ると、「監視社会」を生み出してしまう恐れのあることを、ひと言触れていたら、なおよかったろう。

「宇宙へ行きたくて液体燃料ロケットをDIYしてみた~実録なつのロケット団」(学研教育出版)の著作に対して
漫画家 あさりよしとお 殿
【授賞理由】
 宇宙へ行きたい漫画家、元IT会社社長、エンジニアたちが集まって、ワイワイガヤガヤ手製のロケットをつくりだし、打ち上げ実験にまで及んだ一部始終を、漫画や写真入りで描いた実に楽しい書物である。科学技術とは、「夢」を追って発展してきたことを考えると、夢を追うとはどういうことかを、分かりやすく示したものだともいえよう。多くの人たちに科学の楽しさが自然と伝わってくるところも素晴らしいと評価した。

「巨大地震の科学と防災」(朝日新聞出版)の著作に対して
著者・元 カリフォルニア工科大学地震研究所長 金森博雄(かなもり ひろお) 殿
構成・AERA 編集部編集委員 瀬川茂子(せがわ しげこ) 殿、 関西大学社会安全学部准教授 林能成(はやし よしなり) 殿
【授賞理由】
 地震学の泰斗、金森博雄氏が自らの足跡を加味しながら、地震学の発展してきた経緯とその到達したところを分かりやすく描き出した。同時に、それを防災に生かすにはどうすべきかについても貴重な提言をしている。文章が苦手の科学者に科学ジャーナリストが手を貸して優れた啓発書に仕上げるという、これは一つの成功例であり、あとに続く作品が次々と出てくるようにとの期待も込めて、本書を高く評価した。

<科学ジャーナリスト賞選考委員>
〔外部委員(五十音順、敬称略)〕 相澤 益男(独立行政法人科学技術振興機構顧問) 浅島 誠(東大名誉教授、独立行政法人日本学術振興会理事) 白川 英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者) 村上 陽一郎(東洋英和女学院大学 学長) 米沢 富美子(慶大名誉教授)
〔JASTJ内部委員〕 柴田 鉄治 滝 順一 武部 俊一 室山 哲也 横山 裕道 (小出 五郎・1月逝去)

なお、一次選考通過作品は以下のとおりでした。

作品名代表者名出版社など種別
東電テレビ会議 49時間の記録 (2013/9/14)白石草Our Planet-TV映像
NHKスペシャル「汚染水~福島原発危機の真相」(2013/12/1)鈴木章雄、松岡大介NHK映像
NHKスペシャル「いのちの記録を未来へ~震災ビッグデータ」(2013/3/3)高山仁、三村忠史NHK映像
医学的根拠とは何か津田敏秀岩波書店書籍
宇宙へ行きたくて液体燃料ロケットをDIYしてみた―実録なつのロケット団あさりよしとお学研教育出版書籍
巨大地震の科学と防災金森博雄
構成:瀬川茂子、林能成
朝日新聞出版書籍
原発と活断層 想定外は許されない鈴木康弘岩波書店書籍
スズメ つかず・はなれず・二千年三上修岩波書店書籍
鳥類学者無謀にも恐竜を語る川上和人技術評論社書籍
日米同盟と原発―隠された核の戦後史中日新聞社会部東京新聞出版局書籍
メディアを読み解く力小島正美エネルギーフォーラム書籍

【科学ジャーナリスト賞2013】

【科学ジャーナリスト大賞】 1件

朝日新聞の連載「原発とメディア」(2011年10月から2012年12月まで計306回)の報道に対して
朝日新聞社「原発とメディア」取材班 代表 上丸洋一殿、隈元信一殿
【授賞理由】
 福島原発事故のような重大な事故を起こした責任の一端はメディアにもあるとの反省をこめて、原子力報道の歴史を発端から現在に至るまで詳細に点検し、自社の報道の過ちを含めて厳しく検証した報道は高く評価できる。どんな報道にも検証が必要なことは分かっていても、先輩や同僚記者の仕事を批判することは避けたくなるものだが、そこへあえて挑み、とくに事故が起こってからの報道についても「発表依存」に陥った過ちを自ら追及し反省している姿勢は大賞に値する。

【科学ジャーナリスト賞】(3件・順不同)
毎日新聞の「韓国人に未検証の幹細胞治療」を含む再生医療検証報道(2012年12月)に対して
毎日新聞社科学環境部再生医療取材班 代表 八田 浩輔 殿
【授賞理由】
 臓器移植や生殖医療などでは日本の規制が厳しいので外国へ出ていくケースが多かったのに、韓国から日本にやってくるという逆のケースもあることをスクープした。折から再生医療をめぐる法改正にも影響を与え、タイミングもよかった。たとえ他社の動きは鈍かろうとも、新聞の生き残る道はスクープにある。また、iPS細胞など再生医療がこれから注目を浴びる折でもあり、取材班の目配りのよさを高く評価したい。

NHKスペシャル「世界初撮影!深海の超巨大イカ」(2013年1月13日放映)の番組に対して
NHKエンタープライズ 自然科学番組 エグゼクティブ・プロデューサー  岩崎 弘倫 殿
【授賞理由】
 宇宙に比べると地味な海洋の、それも深海で、このようなドラマが展開されているとは驚きである。科学番組としても、あるいはエンターテイメント番組としても優れた作品であり、映像も鮮明で、高く評価したい。

NNNドキュメント ’13「活断層と原発、そして廃炉~アメリカ、ドイツ、日本の選択~」(2013年1月27日放映)の番組に対して
日本テレビ放送網株式会社 報道局ニュースセンター チーフディレクター 加藤 就一 殿
【授賞理由】
 福島原発の事故のあと、日本のあちこちの原発に活断層が走っている疑いが浮かび上がり、大きな問題になっている。この番組は、活断層が見つかって廃炉処分にしたアメリカのケースなどを淡々と追い、原発の安全性の確保がいかに難しいか、廃炉処分といってもいかにやっかいなものか、を静かに浮かび上がらせ、「地震国、日本」が抱える原発の重さを訴えた。「民放もNHKに負けてはいない」ことを示した優れた作品だといえよう。

<科学ジャーナリスト賞選考委員>
〔外部委員(五十音順、敬称略)〕
相澤 益男(独立行政法人科学技術振興機構顧問)
浅島 誠(東大名誉教授、独立行政法人日本学術振興会理事)
白川 英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者)
村上 陽一郎(東洋英和女学院大学 学長)
米沢 富美子(慶大名誉教授)
〔JASTJ内部委員〕
柴田 鉄治
武部 俊一
小出 五郎
瀬川 至朗
滝 順一

【科学ジャーナリスト賞2012】

【科学ジャーナリスト大賞】 (2点)

「ETV特集 原発事故への道程」(2011年9月18日、25日)の番組に対して
日本放送協会(NHK)文化福祉番組部チーフプロデューサー 増田秀樹 殿
【授賞理由】
 日本の原子力開発のそもそもから説き起こし、多くの証言や資料によって、安全対策に大きな手抜かりがあったことを検証した。たっぷり時間をとったNHKのETV特集ならではの労作。

「あなたの隣に 発達障害と向き合う」(2011年1月11日~6月27日)の報道に対して
下野新聞社発達障害取材班 代表 茂木信幸 殿
【授賞理由】
 教育界でいま大きな問題になっている発達障害の問題に真正面から立ち向かい、すべて実名、写真入で取り上げて、社会に強くアピールした。地方紙ならではの寄り添った取材が生み出した意欲作といえる。

【科学ジャーナリスト賞】 (2点・順不同)

「プロメテウスの罠・第3部 観測中止令」(2011年11月7日~11月23日)の報道に対して
朝日新聞社 記者 中山由美 殿
【授賞理由】
 新聞が「発表依存」に陥らず、自らの手で隠れた事実を掘り起こすことは何よりも大事なことだが、「プロメテウスの罠・第3部」は、地道な観測の分野で何が起こっていたのかをすべて実名で暴いた優れた科学報道の実証例だといえよう。

「日本の核開発:1939~1955-原爆から原子力へ」(績文堂)の著作に対して
東京工業大学名誉教授 山崎正勝 殿
【授賞理由】
 日本の原子力開発の歴史を、戦時下の軍事研究から説き起こし、占領下から戦後の原子力基本法の制定まで、詳細に追った。学術書のようにも読めるが、そもそもの「原点」の解明は必要なことであり、「NHKのETV特集と重ね合わせると、その意義はいっそう大きい」という指摘も選考委員からあった。

科学ジャーナリスト賞2012の選定にあたり、一次審査を通過した作品は、次の12点でした(五十音順・敬称略)。
1 あなたの隣に 発達障害と向き合う
 下野新聞社発達障害取材班 下野新聞社
2  アブラゼミのウロウロくん
  井出麟君とお母さん(洋子さん) 第10回全国こども科学映像祭
3 医学と仮説~原因と結果の科学を考える
  津田敏秀 岩波書店
4 原発攻防180日の真実
  西野哲史、堤慶太、本田史弘 TBS
5 原発震災
  石橋克彦 七つ森書館
6 ETV特集シリーズ「原発事故への道程」前後編
  増田秀樹、松丸慶太、森下光泰 NHK
7 古文書が語る巨大津波(2011年9月23日ほか)
  木戸崇之 朝日放送
8 世界が見た福島原発災害 (1)(2)(3)
  大沼安史 緑風出版
9 超巨大地震に迫る 日本列島で何が起きているのか
  大木聖子、纐纈一起 NHK出版
  東京大学地震研究所アウトリーチ室ウエブページ
  大木聖子 東京大学地震研究所アウトリーチ室
10 日本の核開発:1939~1955
  山崎正勝 績文堂
11 プロメテウスの罠・第3部「観測中止令」
  中山由美 朝日新聞
12 ヤモリの指から不思議なテープ
  松田素子、江口絵理、西澤真樹子、石田秀輝 アリス館

<科学ジャーナリスト賞選考委員(五十音順)>
〔外部委員〕
相澤 益男(総合科学技術会議議員)
浅島 誠(東大名誉教授、独立行政法人日本学術振興会理事)
白川 英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者)
村上 陽一郎(東洋英和女学院大学 学長)
米沢 富美子(慶大名誉教授)

〔JASTJ内部委員〕
小出 五郎
柴田 鉄治
瀬川 至朗
滝 順一
武部 俊一

【科学ジャーナリスト賞2011】

【科学ジャーナリスト大賞】(1点)

日本放送協会広島放送局
チーフプロデューサー 春原(すのはら)雄策 殿
ディレクター     松木 秀文 殿
『封印された原爆報告書』の番組に対して
【授賞理由】
 原爆被災者に対して日本自らがおこなった医学的調査の報告書を、密かに米国に渡して核戦略に利用されていたという驚くべき事実を掘り起こし、スクープ・ドキュメンタリーとしてまとめあげた見事な作品。

【科学ジャーナリスト賞】(2点・順不同)
病理診断医、任意団体サイエンス・サポート・アソシエーション代表
榎木 英介 殿
「博士漂流時代 『余った博士』はどうなるか?」
(ディスカバー・トゥエンティワン)の著作に対して
【授賞理由】
 いわゆるポスドク問題、博士余剰の実態、原因、問題点などを多くのデータを示して浮き彫りにし、鋭く分析したうえ、これからどうすべきか著者なりの解決策も提言している。時宜にかなった好著。

京都大学霊長類研究所長、国際高等研究所学術参与 松沢 哲郎 殿
『想像するちから―チンパンジーが教えてくれた人間の心』(岩波書店)の著作に対して
【授賞理由】
 30年におよぶチンパンジー研究の成果を「こころ」というキーワードに凝縮して分かりやすく解説した。科学者が自らの研究内容と「科学者のこころ」を伝える優れた啓蒙書の見本ともいうべきもの。

 科学ジャーナリスト賞2011の選定にあたり、一次審査を通過した作品は、次の13点でした(五十音順・敬称略)。
1 アカデミアと軍事
 松尾一郎、小宮山亮麿  朝日新聞
2  「命を削る」を中心とした一連の高額医療問題キャンペーン
 高額医療問題取材班(代表、河内敏康)  毎日新聞
3 科学は誰のものか―社会の側から問い直す
 平川秀幸  NHK出版
4 生殖・発生の医学と倫理:体外受精の源流からiPS時代へ
 森崇英  京都大学学術出版会
5 生物多様性とは何か
 井田徹治  岩波書店
6 先生、カエルが脱皮してその皮を食べています!
 小林朋道  築地書館
7 想像するちから―チンパンジーが教えてくれた人間の心
 松沢哲郎  岩波書店
8 電子ブックで鈴木章氏の業績を解説
 北海道大学CoSTEP  北海道大学CoSTEP
9 「認知症を治せ!」
 吉川美恵子、白川友之 NHK
10 博士漂流時代「余った博士」はどうなるか?
 榎木英介  ディスカヴァー・トゥエンティワン
11 閃け!棋士に挑むコンピュータ
 田中徹、難波美帆  梧桐書院
12 「貧者の兵器とロボット兵器」
 新延明、井出真也、伊藤純  NHK
13 「封印された原爆報告書」
 春原雄策、松木秀文  NHK

<科学ジャーナリスト賞選考委員(五十音順、敬称略)>
〔外部委員〕
相澤 益男(総合科学技術会議議員)
浅島 誠(東大名誉教授、産業技術総合研究所フェロー)
白川 英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者)
村上 陽一郎(東洋英和女学院大学 学長)
米沢 富美子(慶大名誉教授)

〔JASTJ内部委員〕
小出 五郎
柴田 鉄治
瀬川 至朗
滝 順一
武部 俊一

【科学ジャーナリスト賞2010】

【科学ジャーナリスト大賞】

日本放送協会(NHK) チーフプロデューサー 井手真也殿、ディレクター 植松秀樹殿
『素数の魔力に囚われた人々~リーマン予想・天才たちの150年の闘い』の番組に対して
【授賞理由】
 映像になりにくい数学の世界をCGを駆使して巧みに可視化し、奥の深い科学の魅力を見事に描き出した作品である。

【科学ジャーナリスト賞】(順不同)
毎日新聞論説委員 青野由利殿
『インフルエンザは征圧できるのか』(新潮社)の著作に対して
【授賞理由】
 昨年、世界を震撼させたインフルエンザの話題を詳細に追うと同時に、歴史的な経緯や今後の課題を含めインフルエンザの全体像をジャーナリストらしい的確な筆致でまとめ上げている。

サイエンスライター、東京大学 広報担当特任助教 佐藤健太郎殿
『医薬品クライシス』(新潮新書)の著作に対して
【授賞理由】
 製薬会社の研究者だった経験を生かし、いま、製薬業界が直面している危機の深刻さを鮮やかに分かりやすく説いている。科学者からサイエンスライターへの見事な転身だといえよう。

歌人、フリーライター 松村由利子殿
『31文字のなかの科学』(NTT出版)の著作に対して
【授賞理由】 自らも歌人として「科学」を詠み込んだ短歌を集めて解説し、短歌を通じて科学の世界に誘い込むという意外性のある試みに成功している。

医学博士 外岡立人殿
『鳥及び新型インフルエンザ海外直近情報集』のweb活動に対して (http://pandemicinfores.com
【授賞理由】
 世界中からインフルエンザに関する情報を瞬時に集め、それにコメントを付けて発信するというwebの特徴を生かした活動を展開し、ときにはメディアの情報源になるほど活用された。今後さらなる発展が期待される一つのモデルだといえよう。

<科学ジャーナリスト賞選考委員(50音順、敬称略)>
〔外部委員〕
北澤宏一(科学技術振興機構理事長)
黒川清(政策研究大学院大学教授)
白川英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者)
村上陽一郎(東洋英和女学院大学学長)
米沢富美子(慶応大学名誉教授)

〔JASTJ内部委員〕
小出五郎、柴田鉄治、瀬川至朗、滝順一、武部俊一

【科学ジャーナリスト賞2009】

【科学ジャーナリスト大賞】
 サイエンスライター・イラストレイター 北村雄一殿
『ダーウィン『種の起源』を読む』(化学同人)の著作に対して
【授賞理由】
 難解といわれる『種の起源』をその後の知見を加えて読み解き、進化論に現代的な視点を与えた。ダーウィンの生誕200年、『種の起源』150年の今年に相応しい労作である。

【科学ジャーナリスト賞】(順不同)
理化学研究所客員研究員 吉田重人殿 ・ 同チームリーダー 岡ノ谷一夫殿
「ハダカデバネズミ—-女王・兵隊・ふとん係」(岩波科学ライブラリー)の著作に対して
【授賞理由】
 奇妙な実験動物を入手し、飼育し、研究する苦闘の経過を詳しく追い、研究とは何かを鮮やかに描き出した。「研究費の社会還元」の優れた実践例の一つといえる。

信濃毎日新聞編集局文化部記者 磯部泰弘殿・同 吉尾杏子殿
信濃毎日新聞くらし面の連載記事「いのちを紡ぐ」に対して
【授賞理由】
 終末期医療のはらむさまざまな問題点と死別の悲しみをどう癒すかについて患者、家族、医師や医療従事者などそれぞれの立場から丹念に取材し、鋭いなかにも温かみのある視点で社会的な課題を浮き彫りにした。

NHK放送文化研究所主任研究員 七沢潔殿
雑誌『世界』に連載された「テレビと原子力 戦後二大システムの五〇年」の記事に対して
【授賞理由】
 テレビと原子力という二大システムが戦後の日本に導入されるまでの裏面史を追い、冷戦下の米国の戦略を検証。さらに、その後の両者の関係、とくにテレビの原子力報道の変化を分析し、事故・トラブル報道に矮小化されてきた現状を厳しく指摘した。

朝日新聞編集委員 出河雅彦殿
「ルポ 医療事故」(朝日新聞出版)の著作に対して
【授賞理由】
 昨今の大きな話題となった医療事故を、病院内での事故調査、刑事・民事裁判などの過程と周辺を詳細に検証して、その実態と問題点を浮かび上がらせた。医療事故について制度改革が必要なことを示唆する力作である。

<科学ジャーナリスト賞選考委員(50音順、敬称略)>
〔外部委員〕
北澤宏一(科学技術振興機構理事長)
黒川清(政策研究大学院大学教授)
白川英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者)
村上陽一郎(東大大学院総合文化研究科特任教授)
米沢富美子(慶応大学名誉教授)

〔JASTJ内部委員〕
飯島裕一、小出五郎、柴田鉄治、瀬川至朗、武部俊一

【科学ジャーナリスト賞2008】

【科学ジャーナリスト大賞】

医・科学ジャーナリスト 宮田親平さん 『毒ガス開発の父ハーバー 愛国心を裏切られた科学者』の著作に対して

【科学ジャーナリスト賞】(順不同)

有限会社遊造代表 古賀祐三さん
『LIVE!オーロラ』プロジェクトのWEB活動に対して (http://aulive.net

前朝日新聞社編集委員 田辺功さん
新聞連載記事『それ本当ですか?ニッポンの科学』をはじめ、長年の科学ジャーナリストとしての活躍に対して

医学博士 海堂尊さん
『死因不明社会 Aiが拓く新しい医療』の著作に対して

科学ライター 松永和紀さん
『メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学』の著作に対して

【第2回 科学ジャーナリスト賞】

【科学ジャーナリスト大賞】

NHK科学・環境番組部 専任ディレクター 村松秀殿
『論文捏造』(中公新書ラクレ)の執筆とそれに関連したNHK特別番組の制作に対して

【科学ジャーナリスト賞】(順不同)

信濃毎日新聞文化部記者 山口裕之 殿
地域の医療支援団体の活動を通じてチェルノブイリ原発事故を追跡した報道の取材班の代表として

新潟大学名誉教授  藤田恒夫 殿
ユニークな科学誌『ミクロスコピア』を新潟から発信をつづけている功績に対して

前・科学技術文明研究所長 米本昌平 殿
『バイオポリティクス』(中公新書)の執筆など、生命科学の諸問題を考察した長年の活動に対して

東京大学理学系研究科准教授 横山広美 殿 Web作品 Nikon『光と人の物語~見るということ~』に対して
( http://www.nikon.co.jp/main/jpn/feelnikon/discovery/light/index.htm )

選考委員(50音順、敬称略)
〔外部委員〕
北澤宏一(科学技術振興機構理事)
黒川清(前・日本学術会議会長)
白川英樹(ノーベル賞受賞者)
村上陽一郎(国際基督教大学教授)
米澤冨美子(慶大名誉教授)

〔JASTJ委員〕
小出五郎、柴田鉄治、高木靭生、武部俊一、牧野賢治

【第1回 科学ジャーナリスト賞】

【科学ジャーナリスト大賞】

毎日新聞記者 元村有希子 ブログを含む「理系白書」の報道に対して

【科学ジャーナリスト賞】

フリーカメラマン 中村梧郎
ベトナム戦争の枯葉剤被害から30年余も目をそらさず、追及を続ける報道姿勢に対して

青山学院大学教授 福岡伸一
分子生物学者として斬新な視点からBSEを分析し、一般向け科学書にまとめたことに対して

朝日放送アスベスト取材班、代表 石高健次
毎日新聞編集委員 大島秀利
アスベスト問題に粘り強く取り組み、住民被害の実態と救済を社会に訴えた報道に対して

◇選考委員会
外部委員
白川英樹(ノーベル賞受賞者)
黒川清(日本学術会議会長)
米沢富美子(慶応義塾大学名誉教授)
村上陽一郎(国際基督教大学教授)
北澤宏一(科学技術振興機構理事)

JASTJ委員
小出五郎(会長)
武部俊一(副会長)
牧野賢治(理事)
高木靭生(理事)
柴田鉄治(理事)