会長あいさつ

科学を伝える多様な人が集うJASTJにようこそ

会長  佐藤年緒

 日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ)に、ようこそ! わたしたちJASTJは、科学ジャーナリズムの向上・発展のために、メディアの形態の違いや所属組織を超えて、ジャーナリストや科学コミュニケーターらを中心に集っている団体です。

会の目的は「ジャーナリストやコミュニケーターとしての資質を高め、会員相互の親睦をはかる」ことと定めていますが、科学を伝えることに関心を持つフリーのライターをはじめ、企業や研究機関の広報担当者や技術者、科学コミュニケーションに意欲のある研究者、教育関係者、行政官、そして市民も含め、多様な層が参加しており、会員数は約220人(2017年8月現在)に上っています。

日ごろの会の活動としては、①科学者、産業人などを招いて話を聞く「月例会」の開催、②工場や研究所、博物館などを訪ねる「見学会」の実施、③会報や出版物の発行、④優れた科学技術の報道・出版・展示などに贈る「科学ジャーナリスト賞」の表彰、⑤科学ジャーナリストを育成する「塾」の運営などがあります。こうした活動による研鑽だけでなく、会員の懇親・交流は互いに知り合う上で貴重な機会になっています。

JASTJが発足したのは1994年7月。その2年前の1992年に東京で、世界から科学ジャーナリストが集まる初の国際会議が、ユネスコ(国連教育科学文化機関)主催で開かれたことが設立のきっかけになりました。その生い立ちから、世界の科学ジャーナリストとつながる活動を続けています。グローバルに開かれている点が、この会のもう一つの特徴です。

JASTJが加盟している「世界科学ジャーナリスト連盟」(WFSJ)は、その憲章の前文で「科学と技術が人類の進歩の牽引者として、と同時に潜在的な破壊者として発展し続けるにつれ、世界的な視点と連携がますます必要になっている」と記しています。

科学技術の文明が私たちの生活を変え、科学的な考え方や理解が不可欠な時代だからこそ、伝える側にもその素養が必要です。一方で、科学者の理解者となるだけでなく、広い視野での警鐘を鳴らすことにも意味があると考えます。日本では3・11の災害・事故で、科学者が国民の信頼をなくしたと言われていますが、私たちも「だれのために、何を目的に、何を、どのように伝えるか」を模索しながら歩んでいきたいと思います。

任意団体でゆるやかな組織だけに、理事会と一般会員との壁をなくし、会員の声を反映させた企画や運営ができるようにしたいと考え、2017年度は、会員にも開かれた委員会・グループの活動を呼び掛けています。総務・財務、編集、企画(「科学ジャーナリスト塾」「月例会・見学会」)、科学ジャーナリスト賞、国際の5つのグループへの、会員の意欲的な参加によって、JASTJの活動が活発に進むことを願っています。事業に賛同する企業などが賛助会員として応援くださっていることにも感謝しています。

JASTJは、皆さまの参加を待っています。