役員のプロフィール

(掲載は五十音順)
更新日:2022年9月20日

会長 室山哲也(むろやま てつや)

 

http://muroyamatetsuya.cocolog-nifty.com/

 1976年にNHKに入局し、「ウルトラアイ」などの科学番組ディレクター、「クローズアップ現代」「NHKスペシャル」「ロボコン」などのチーフプロデューサーを経て、解説主幹になり、2018年定年退職しました。科学技術、生命・脳科学、環境、宇宙工学などのテーマの仕事が多く、やがて、「人間とは?」「人間を幸せにする科学・技術とは?」という問題意識が芽生えてきました。子供向け科学番組「科学大好き土よう塾」(教育テレビ)では、塾長として、5年間、子供たちと一緒に、それらのことについても考えました。
 (受賞歴)モンテカルロ国際映像祭金獅子賞・放送文化基金賞・上海国際映像祭撮影賞・科学技術映像祭科学技術長官賞・橋田壽賀子賞ほか。現在、JASTJのほか東京都市大学特別教授。

 

副会長 柏野裕美(かしの ひろみ)

 テクノロジーやヘルスケア関連のPR支援をする合同会社オフィス・カハラの代表。医療現場の困りごとをものづくりの技術で解決する、医工連携の開発プロジェクト。その推進を支援する株式会社日本医工研究所では、取締役兼COOを務めています。医療従事者や企業の取り組みを取材する機会に恵まれているので、一つひとつのプロジェクトを通じて見えてくる業界の動きなどをじっくりとまとめていきたいと思っています。JASTJではDX推進を担当しています。科学ジャーナリスト塾の運営チームとしても活動しています。月例会や塾などJASTJの活動にお気軽にご参加ください。

 

副会長 倉澤治雄(くらさわ はるお)

 

 人生を振り返って、最も充実した時間を過ごしたのはフランス・ボルドー大学大学院での研究生活でした。言葉の壁がある上に、講義と実験は厳格で、科学の伝統と精神を徹底的に叩き込まれました。以来、「科学と人間」「科学と社会」が私の人生の主要なテーマとなりました。
 日本テレビでの33年にわたる取材生活の中で、最も衝撃を受けたのがオウム真理教による「地下鉄サリン事件」と「東電福島第一原発事故」です。人間社会に幸福をもたらすはずの科学技術がいきなり牙を剥いて襲いかかったのです。その後、科学技術振興機構で5年ほど中国の科学技術の調査研究に携わりました。
 今後も人工知能、ICT、DX、脳科学、ゲノム編集と新しい技術が続々と登場することでしょう。人間社会は新しい技術とどう折り合いをつけていくのか、科学ジャーナリストの視点でこれからも見つめ続けたいと思います。

 

副会長 高橋真理子(たかはし まりこ)

 

 1979年から2021年まで朝日新聞社に勤務し、東京本社科学部員、科学部次長、科学エディター(部長)や論説委員、編集委員などを務めました。出版局『科学朝日』編集部時代にJASTJが創設され、その時からの会員、つまり最古参です。世界科学ジャーナリスト連盟(WFSJ)の創設に牧野賢治さんとともに関わり、日本のプレゼンスを示せたのは一生の思い出です。科学ジャーナリスト世界会議には第1回の東京から第12回のコロンビア・メデジンまですべて参加しました。
 「科学と社会」に関することに広く関心を持ち、両者が幸せな関係を築くためにジャーナリストができること、やるべきことは何かを折に触れて考えています。主著は新潮選書『重力波発見! 新しい天文学の扉を開く黄金のカギ』。2023年1月からアエラドットでインタビューシリーズ「科学に魅せられて~女性研究者に聞く仕事と人生」を連載中。

 

副会長 瀧澤美奈子(たきざわ みなこ)

  

https://www.minakotakizawa.info/

 物理学、深海、宇宙、医学、科学史などの分野で多数の単行本のほか、雑誌、新聞、ウェブに執筆しています。慶應義塾大学大学院で非常勤講師を務め、サイエンスライティングを教えています。JASTJではウェブを担当しています。
 私の原点は幼い頃に自然現象の中に見た、心が震えるような不思議な気持ち。みなさんも、なぜ?なぜ?と思いながら、空想し、探究し、わくわくして、心が元気になった!と感じたことがあるのではないでしょうか。「知を愛する心=フィロソフィア」が花開く瞬間です。
 科学や技術をやさしく紐解き、そんな感動を共有すること。たとえばルネサンス、啓蒙の時代、明治維新。名もなき市井の人々の、専門領域を超えた会話が創意工夫の原動力となり、新しい価値を作りました。
 難しい課題が地球全体を覆う今日こそ、さまざまな知恵を持ち寄ることに意味があると信じます。科学と社会を愛する、多様な人が集うJASTJに、ぜひみなさんもご参加ください。

 

事務局長 滝順一(たき じゅんいち)

 

 2021年度から事務局長、22年度から経理担当も加わり、JASTJの事務的作業を事務員の中野薫さんの助けを得て担っています。日本経済新聞社では特任編集委員(嘱託)として記事を書いています。経済学部卒で自然科学の専門的な教育を受けたことはないのですが、文系視点で自然科学や技術をみることの面白さに気づき、新聞社入社後数年で科学記者の道を選びました。科学・技術と社会の関係や科学コミュニケーションに関心を持ち続けてきました。科学と社会の架け橋になるような活動を会員の皆さんと一緒に進めて行けたら、と思っています。

 

会報編集長 井上能行(いのうえ のりゆき)

 

 65歳の手習いで大学院に入りました。今は名古屋大学大学院情報学研究科の博士課程です。
 若い時には地質学を学びました。それが科学記者時代に役立って阪神大震災や雲仙普賢岳の噴火では、1か月も現地取材をしました。こうした経験が「人の死なない防災」に役立たないかと考えているところです。
 本当は「その研究は役に立つのか」という質問が一番、嫌いでした。自然科学は「真理は美しい」だけでいいと、今も思います。それでも、人生の終わりが近づいてきて、生き方はちょっと変わりました。
 若い会員の皆さんは、ぜひ、やりたい仕事をやってください。その様子を、会報を通じて仲間に伝えましょう
 私は会報の編集長です。そういう原稿は大歓迎です。
 たまにですが、集英社オンラインに防災をテーマに原稿を書いています。

 

理事 縣秀彦(あがた ひでひこ)

 1961年長野県に生まれ、東京学芸大学大学院で教育学博士号を取得、国立天文台・准教授/ 総合研究大学院大学・准教授を務めています。国際的な天文教育カリキュラム、科学コミュニケーションや研究機関広報などの研究のほか、『面白くて眠れなくなる天文学』(PHP出版)、『星の王子さまの天文ノート』(河出書房新社)、『日本の星空ツーリズム』(緑書房)、『ヒトはなぜ宇宙に魅かれるのか』(経法ビジネス出版)など多数の著作物を発表しました。現在、NHKラジオ深夜便「ようこそ宇宙へ」、NHK高校講座「地学基礎」に出演中です。国際天文学連合(IAU)・国際普及室(OAO)室スーパーバイザー、一般社団法人宙ツーリズム推進協議会・代表。日本文藝家協会会員。信濃大町観光大使も務めています。皆さんと一緒に広く科学技術や社会について学び、より良き社会を目指して行動できればと思います。

 

理事 内城喜貴(うちじょう よしたか)

 

 学生の時「科学」は遠かった。「人々がつくる社会」に関心があって社会学部がある大学(一橋大学・社会心理学専攻)を選んだ。研究者にはならず社会の前線に立つ報道機関、共同通信に入った。松山、京都支局や大阪社会部で事件記者を10年。犯人が捕まらなかったグリコ森永事件などを担当して疲弊した。そんな時「科学部っていう所は面白いぞ」と誘われ「あっ、そうですか」。たいした英語力もないのに米国ワシントン駐在や海外取材をたくさんさせてもらった。記事もたくさん書いた。人事部長をやらされてまた科学から遠ざかった。人事、総務など管理の仕事を10年。仙台支社長の時に東日本大震災に遭遇。若手記者と修羅場を共にした。少し人生観が変った。本社にもどり常勤監査役を最後に共同を卒業。そのころJASTJに誘われた。また科学が近くなった。ここでも素晴らしい出会いがあった。
 今は、古巣で客員論説記事のほか、JSTなどいくつかの場で記事を書かせてもらっている。その傍ら人事担当の時に取得した国家資格キャリア・カウンセラー・コンサルタントとして学生のキャリア指導も。今のモットーは「人間は生涯成長する」(ドナルド・スーパー)。

 

理事 鴨志田公男(かもした きみお)

 毎日新聞の論説委員(科学・環境担当)を経て、現在は筑波大学でサイエンスコミュニケーター(広報局教授)と筑波大学新聞編集代表を務めています。仕事柄、研究課題は大学と社会とのエンゲージメントになりますが、気候変動を中心とした環境問題についても取材を続けています。JASTJの理事としては、科学ジャーナリスト賞と編集広報を担当しています。つくば市在住で、コロナ禍ということもあり、このところ対面活動にはなかな参加できていませんが、多くの皆さんと交流できることを願っています。現在、東京新聞茨城版でつくば発の研究を伝える「ドキ時!サイエンス」(共同通信のウェブ版47NEWSで閲読可能)を月に1回連載中。

 

理事 小出重幸(こいで しげゆき)

 

 読売新聞科学部長・編集委員を務めて定年退職した後、インペリアル・カレッジ・ロンドンに留学し、現在政策研究大学院大学客員研究員です。2013から17年までJASTJ会長を務めました。興味を持っている専門分野は、科学と社会をつなぐ・サイエンスコミュニケーション、政府首席科学顧問の役割および科学的助言に基づく政策決定、リスクの伝え方/情報の届け方、漢方医学(中国伝統医学)の現代医療への役割です。
 「科学ジャーナリズム」からスタートしたJASTJはいま、社会と科学をどのように結び、両者の乖離を防ぐか、コミュニケーションを大きなテーマとしています。ジャーナリスト以外にも、企業や組織の広報担当、法律家、医療従事者、行政官、研究者、主婦、学生など、さまざまな領域の人が活動しています。身近な疑問や話題をどうすくい取るか、一方で、政府や大手のマスメディアができない科学の伝え方、発信方法に挑戦しています。科学の最新事情から目をはなさない……という活動に、参画してください。

 

理事 今野公美子(こんの くみこ)

 

 朝日小学生新聞、朝日中高生新聞を作る現場で20年以上働いたあと、広報の仕事に移りました。現在は国立研究開発法人の広報セクションに勤務しています。
 もともとは「文系」で科学は得意ではありませんが、東日本大震災を機に、科学技術に対する理解と考察が命を守ることに繋がると思うようになりました。「文系」の人に科学技術に目を向けてもらえるような仕事をすることが、日々の目標の一つです。
 学生時代の専攻は臨床心理学で、今でも興味関心の対象は人や社会、いわゆる人文社会分野です。ただ、心理学を学んだおかげか、アプローチの方法としてサイエンスを用いることには馴染みがあります。
 JASTJでは科学ジャーナリスト塾を担当しています。塾で多くの方と学び合いたいと思っています。

 

理事 佐々義子(さっさ よしこ)

 

 特定非営利活動法人 くらしとバイオプラザ21 常務理事。くらしとバイオプラザ21の活動を通じて、バイオテクノロジーを中心としたサイエンスコミュニケーションの実践と研究をしています。JASTJでは理事として科学技術ジャーナリスト賞選考のお手伝いをしています。JASTJでは多様な分野の方とお会い出来て、ご自分の活動も豊かになる「場」だと思っています。これからもいろいろなめぐり逢いがあることを楽しみにしています。

 

理事 佐藤年緒(さとう としお)

 

 フリーの環境・科学ジャーナリストです。時事通信編集委員、JST(科学技術振興機構)『Science Window』編集長を経て、現在、日本河川協会『河川』編集委員会委員、NPO「かわさき市民アカデミー」カリキュラム企画・編成委員などを務めています。
 1992年に取材した地球サミットで提起された気候変動や生物多様性の行方に危機感をもって見続けているほか、水問題や災害復興に関心を持っています。科学コミュニケーションの分野では、科学を苦手とする人への教育誌(Science Window)を創刊・編集し、大学や市民講座での講義を通じて多様な世代の人と一緒に学んできました。
 JASTJでは1994年発足以来の会員であり、私の記者人生にとってメディアの組織を超えた交流・研鑽の場でした。塾長(2016-16年度)や会長(2017-19年度)も務めましたが、科学技術を取り巻く世界はますます変化が激しいだけに、今後とも皆さんとともに注意深くウオッチし、発信を続けたいと願っています。私自身は近著として『被災地における復興シンボルの形成』をテーマにした博論(東工大)を発表したところです。

 

理事 高木靭生(たかぎ ゆきお)

 

 小学生の時に初の人工衛星を打ち上げ、月面の裏側の撮影成功などのニュースに触れて子ども心に宇宙への関心を高め、大学では物理を学びました。その後、日本経済新聞社に入社し、科学技術部で新産業勃興期にあったマイクロエレクトロニクスや光通信、バイオテクノロジー、医学・医療など、科学技術分野なら何でも取材しました。
 科学技術部では記者、デスク、編集委員、部長を経験、また日経新聞と米国サイエンティフィックアメリカン社の合弁による日経サイエンス社では科学雑誌の編集・経営に携わりました。定年後は東京工業大学で産学連携の新しい仕組みづくりに関わったほか、江戸川大学で非常勤講師を勤めました。
 JASTJでは会報編集長を7年ほど担当しましたが、今後もできる限りさまざまな活動に参加したいと思っていますので、よろしくお願いします。

 

理事 都丸亜希子(とまる あきこ)

 

 急かされて引っ越した途端に、政権交代でプロジェクト縮小。省庁再編で失職なんてこともあり、またかーと思いながらも、はじめて住む地域でのできごとで相当参った。何かに取り組まないと気力がもたないかもと思っていた時にJASTJ塾を紹介され参加。これがJASTJとの出会いです。「専門家と非専門家をつなぎたい」と漠然と思っていましたが、伝えることの難しさは「伝える責任感」であることを塾生の時に痛感させられました。これを心して塾のサポートをしている次第です。
 生物・生命科学系だけでなく、分野を問わずに書いていきたいと思っているので、ご一緒できるお仕事ありましたら、お声がけください。

 

理事 中道徹(なかみち とおる)

  

www.ebiaya.com

 弁護士です。もともと理系でSEでもあったので、知的財産を扱うことも多く、最近まで、特許法をロースクールで教えていました。また、事務所が地方にあるので、相続、離婚、交通事故等の身近な法律問題も扱います。変ったところでは、独禁法や下請法の本も書いてます(2022年秋にも出版予定(共著))。科学については、コロナ禍を経て、案外みんな「非科学的」であったという身バレをし、底が抜けたように感じています。また、日本の経済的凋落の所為か、最近は、科学技術ジャーナリズムといっても、業界誌的に、日本がどう勝つか等と余り博愛的ではない言説も増え、個人的にはそれほど楽しめていません。なので、最近の関心はMQ(モンテスキュー)、群論、映画史など狭い分野になっています。還暦を過ぎ、映画は毎週必ず映画館で見るようにしています。

 

理事 西野博喜(にしの ひろき)

 

 地域医療に身を置く歯科医師として一番の悩みは科学コミュニケーションです。面前の患者さんと情報共有の在り方や手段について答を見つけようと2006年に入会し、今も模索中です。2005年には科学ジャーナリスト塾4期生として参加しました。
 歯科全般を診ますが特化した専門分野も担っています。日本歯内療法学会、日本顎咬合学会では専門医、指導医の資格で所属しています。ただし両学会の方向性は実用的な臨床です。科学コミュニケーションは念頭にありません。
 知識が専門家に偏在しますと優位性が生じ、格差に繋がります。対等な人間関係をつくるには情報の共有が欠かせないと思います。いつでもどこでも誰とでも話が通じ合える社会が理想です。

 

理事 長谷川聖治(はせがわ せいじ)

 

 読売新聞記者として、主に科学、国際ニュースに携わってきました。米同時テロ後のアフガニスタン、独立前の東ティモールの戦乱を取材し、海外から日本の平和ボケを考えました。東日本大震災、福島第一原発事故、STAP細胞事件なども担当し、科学の限界も感じました。科学と社会の間(はざま)に興味があり、JASTJでは、科学者の役割、科学コミュニケーションなどをテーマに活動したいと思っています。
 現在は、読売・日本テレビ文化センター代表取締役社長として、科学的な教養講座開設に取り組んでいます。最近の日本の科学技術力の低下は、複合的な要因が重なっていますが、その一つとして高校から文系、理系に分かれることが、時代遅れの悪弊で悪影響を及ぼしていると考えます。文系、理系を分けることなく学ぶ教育が、今こそ必要です。皆さんと一緒に考えていきたいです。著者は「科学捜査」(ナツメ社)、「医療費と保険が一番わかる」(技術評論社)。

 

理事 藤田貢崇(ふじた みつたか)

 

 会員のみなさまがJASTJからの情報をスムーズに受け取ることができるよう、事務局が管理しているメーリングリストのメンテナンスを行なっています。JASTJ会員のみなさまはどなたも、社会へ情報を伝えるスキルも伝えるべき情報もおもちです。会員間で積極的な情報交換ができるように2種類のメーリングリストが用意されており、これらのシステム管理を担当しています。ぜひ、これらのメーリングリストをみなさまの活動にご活用ください。

 

理事 三井誠(みつい まこと)

 

 読売新聞社で科学技術分野の取材を長くしてきました。ワシントン特派員時代(2015-18年)には、「トランプ大統領誕生」を経験しました。地球温暖化を否定する大統領に驚き、アメリカの科学不信の現場を訪ね歩きました。その取材成果をまとめた『ルポ 人は科学が苦手』(光文社新書)で、科学ジャーナリスト賞2020をいただきました。2021年からは、この賞の選考委員をしています。手間がかかる地道な科学取材に光を当てることができたら、と思っています。
 2020年から慶應義塾大学大学院理工学研究科の非常勤講師を務め、科学技術ジャーナリズムを教えています。著書はほかに、『人類進化の700万年』(講談社現代新書)。
 科学をわかりやすく伝えることや、社会における科学の役割について考えることがライフワークです。

 

理事 三輪佳子(みわ よしこ)

 

 フリーライター。物理学科出身、光情報処理で修士号を取得、ICT分野や半導体分野で技術・研究開発・技術者教育・環境・知的財産などの職務を経験してきました。しかし、共著を含めて7冊の著書のうち、最も知られているのは『生活保護リアル』(2013年、日本評論社)。今や、すっかり、生活保護問題のヒト。
 転機は、2011年の東日本大震災でした。科学や技術は、被災がもたらす貧困を直接解消できるわけではありません。貧困解消のために必要なのは、まず「カネ・モノ・ヒト」。では、どう動かし、どう効果測定すれば良いのでしょうか。それは、科学・技術の領域。
 貧困解消の科学・技術を目指して、猫を愛でつつ、少しずつ歩む毎日です。

 

理事 村松秀(むらまつ しゅう)

 

 NHK入局以来30年以上、ディレクター・プロデューサーとして一貫して現場で番組制作を続けてきました。「すイエんサー」「ガッテン」など生活科学番組、Nスペやクロ現でのハードな科学ネタなど幅広く制作。また、科学に限らず「発掘!お宝ガレリア」「マサカメTV」「さし旅」など新番組開発も数多く、アート、音楽、カルチャーなどあまたの番組を作らせていただきました。
 さらに「NHKサイエンススタジアム」などフェスティバルや展示制作なども手掛けるようになり、もはや番組プロデュースの枠を超え、人々の心を豊かに動かすような「コトづくり」をプロデュースしたいと思い、今年から近畿大学総合社会学部のマスメディア専攻教授として新たなチャレンジを始めました。
 『論文捏造』で科学ジャーナリスト大賞を頂戴したご縁からか、賞の選考委員を拝命しております。他の著書に『女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?』『孤独のアンサンブル』など。コトづくりにご興味ある方、ぜひお声がけください!

 

理事 元村有希子(もとむら ゆきこ)

 

 本職は毎日新聞の記者です。現在は論説委員の肩書で、科学・技術・医学・環境などの社説やコラムを書いています。2006年、第一回科学ジャーナリスト賞(大賞)をいただいてから、JASTJとの縁ができました。
 「科学記者」の看板を背負って20年になりますが、年々、環境や先端医療、科学技術倫理について取材する機会が増えていると感じます。政治と科学の関係についても関心があります。JASTJでは、「科学ジャーナリスト賞」選考委員長を拝命しています。たくさんの意欲作を並べて、選考委員の皆さん方と侃々諤々、議論するのはとても刺激的です。
 科学・技術は文明に欠かせないものであり、私たちに有形無形の豊かさを与えてくれる存在である半面、それが社会を歓迎しない方向へと変えていく「副作用」もあります。こうした現状を等身大で社会に伝えていくことに使命感を持っています。JASTJがその学びと議論の場になればと思います。

 

理事 森時彦(もり ときひこ)

http://www.change-mc.jp/

 ㈱チェンジ・マネジメント・コンサルティング(CMC)代表取締役。40年余り前、破壊力学と材料科学の境界領域で工学博士を受け、技術者として仕事をしていましたが、30代半ばにアメリカの大学院でイノベーションのマネジメント(MOI)について勉強する機会があり、その後は日米の企業で、技術経営や企業経営に携わってきました。純粋科学より、科学技術行政やイノベーションへの興味の方が強いなと当会議の理事になって改めて感じています。最先端の研究・開発をしている方々から直接お話を伺う機会があり、ワクワクします。そういう機会をひとりでも多くの人に提供していきたい! というのが理事としての抱負です。
 著作: 破壊問題や余寿命推定、企業における新規事業開発に関する学術論文30篇ほど。翻訳共著を含め一般向けに10冊ほどの著作(組織論、イノベーション論、ファシリテーション論)があり、雑誌等への寄稿多数。

 

理事 山本威一郎(やまもと いいちろう)

 

 NEC(日本電気株式会社)で海洋システム、航空宇宙システムなどの技術部長に従事したのち早期退職し、サイエンスライターとして活動をしたく当団体へ入会して18年が経過します。
 現在、特定非営利活動法人・日本スペースガード協会理事、サイエンスライター、日食観測家として活動中。専門は、位置天文学、情報システム。著書には『宇宙』『異常気象』(訳書、昭文社)、『天文』(訳書、新樹社)、『パソコン天文教室』(共著、地人書館)、『東京理科大学ユニーク人物列伝 』(単著、東京書籍)など。その他専門誌などに関連記事執筆多数。2018年度~2020年度事務局長。