【科学ジャーナリスト大賞】
日本放送協会(NHK) チーフプロデューサー 井手真也殿、ディレクター 植松秀樹殿
『素数の魔力に囚われた人々~リーマン予想・天才たちの150年の闘い』の番組に対して
【授賞理由】
映像になりにくい数学の世界をCGを駆使して巧みに可視化し、奥の深い科学の魅力を見事に描き出した作品である。
【科学ジャーナリスト賞】(順不同)
毎日新聞論説委員 青野由利殿
『インフルエンザは征圧できるのか』(新潮社)の著作に対して
【授賞理由】
昨年、世界を震撼させたインフルエンザの話題を詳細に追うと同時に、歴史的な経緯や今後の課題を含めインフルエンザの全体像をジャーナリストらしい的確な筆致でまとめ上げている。
サイエンスライター、東京大学 広報担当特任助教 佐藤健太郎殿
『医薬品クライシス』(新潮新書)の著作に対して
【授賞理由】
製薬会社の研究者だった経験を生かし、いま、製薬業界が直面している危機の深刻さを鮮やかに分かりやすく説いている。科学者からサイエンスライターへの見事な転身だといえよう。
歌人、フリーライター 松村由利子殿
『31文字のなかの科学』(NTT出版)の著作に対して
【授賞理由】 自らも歌人として「科学」を詠み込んだ短歌を集めて解説し、短歌を通じて科学の世界に誘い込むという意外性のある試みに成功している。
医学博士 外岡立人殿
『鳥及び新型インフルエンザ海外直近情報集』のweb活動に対して (http://pandemicinfores.com)
【授賞理由】
世界中からインフルエンザに関する情報を瞬時に集め、それにコメントを付けて発信するというwebの特徴を生かした活動を展開し、ときにはメディアの情報源になるほど活用された。今後さらなる発展が期待される一つのモデルだといえよう。
<科学ジャーナリスト賞選考委員(50音順、敬称略)>
〔外部委員〕
北澤宏一(科学技術振興機構理事長)
黒川清(政策研究大学院大学教授)
白川英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者)
村上陽一郎(東洋英和女学院大学学長)
米沢富美子(慶応大学名誉教授)
〔JASTJ内部委員〕
小出五郎、柴田鉄治、瀬川至朗、滝順一、武部俊一