- 11月例会のご案内 2017年10月5日
==宇宙に挑む民間ロケットベンチャー ~商業打ち上げ時代の到来はいつか?~==
日時:2017年11月 8日(水) 午後6時30分~8時30分
講師:稲川貴大さん(インターステラテクノロジズ社長)
場所:日本プレスセンター8階 会議室 (東京都千代田区内幸町2-2-1)
http://www.presscenter.co.jp/access.html
経歴:1987年生まれ。東京工業大学大学院修了(機械物理工学)。 大手製造業の内定を辞退して2013年にインターステラテクノロジズ社に入社。2014年から現職。30歳。
国家事業から民間ビジネスへ−−−。宇宙開発のあり方が世界で変わりつつある。火星への有人飛行を目標に掲げる米国のスペースXや米グーグルが主宰する月探査レースなど、海外で熱を帯びる民間企業による宇宙への挑戦の中で、日本国内で初めて、民間企業の力だけで商業宇宙ロケットの開発を目指すのが、インターステラテクノロジズ(北海道大樹町)だ。堀江貴文氏が出資し、無類のロケット好きな技術者たちが集結した社員10数人のベンチャー企業である。
今年7月に小型ロケット「MOMO」を高度100キロ超の宇宙空間に目がけて打ち上げた。エンジンは順調に機能したものの通信機器のトラブルから飛行途中でロケットを落下させざるをえなかった。この経験を踏まえ、次回の打ち上げの成功を期すインターステラテクノロジズの稲川貴大さんに民間ロケット開発の背景やロケット打ち上げビジネスの将来展望についてお話をうかがう。
参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、11月 1日(水)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。
- 10月例会のご案内 2017年10月4日
==学術クラウドファンディング・アカデミストの活動==
日時:2017年10月 4日(水) 午後6時30分~8時30分
講師:柴藤亮介(しばとう・りょうすけ)さん
場所:日本プレスセンター8階 会議室
http://www.presscenter.co.jp/access.html
経歴:エデュケーショナル・デザイン株式会社の代 表取締役。
2014年4月に研究費獲得のためのクラウドファンディングのサイト「academist」 を設立。 首都大学東京大学院 理工学研究科物理学専攻博士後期課程単位取得退学。 専門は原子核理論、量子多体物理。
社会の多様な世代に、ネットを通して広範に、財政援助を含む活動支援を求める“クラウド ファンディング”はここ数年、世界的な広がりを見せ、また成果も伝えられています。
10 月の月例会では、日本で初めて、研究費獲得に特化したクラウドファンディング・プラッ トフォーム「アカデミスト」を立ち上げた柴藤亮介さんをお招きし、成果と課題、これからの 展開について、お話ししていただきます。
当日は、国立天文台・普及室長の縣秀彦さんにも登場いただき、また、高エネルギー加速器 研究機構(KEK)での最近の成功例などもご紹介できる予定です。それぞれのクラウドファン ディングの現状を俯瞰しながら、このあらたな社会支援プラットフォームをめぐる討論を進め たいと思います。
参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、10月 2日(月)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。
- 9月例会のご案内 2017年9月10日
==原発の活断層評価のどこが問題か ―原子力規制委員会の地震想定を問い直す―==
日時:2017年9月20日(水) 午後6時30分~8時30分
講師:島崎邦彦さん(東京大学名誉教授)
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm
著書:著書・共著に「あした起きてもおかしくない大地震」(集英社)、「活断層とは何か」(東京大学出版会)、「地震防災の事典」(朝倉書店)、「新編 日本の活断層」(東京大学出版会)ほか
原子力規制委員会の委員長代理を務めた島崎邦彦さんは、規制委員会の地震想定を「過小評価」と指摘、原子力発電所の安全審査が「再稼動ありき」に陥っているとみる。委員長代理を退いてから規制委にこの問題を提起したが、規制委は姿勢を変えなかった。島崎さんは再稼動の差し止めを求める訴訟でも証言し地震想定を見直す必要があると主張している。
原発の地震想定はどのように決められるのか?なぜ想定をめぐって見方が分かれるのか?専門的で一般の人にとって理解しにくい問題だが、国民にとって極めて大事な論争について、地震研究の第一人者で、実際に安全審査に携わった島崎さんに解説していただく。
参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、9月15日(金)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。
- 7月例会のご案内 2017年7月2日
==軍事的安全保障研究に関する学術会議声明―議論されたこと、されなかったこと==
日時:2017年7月13日(木) 午後6時30分~8時30分
講師:甲南大学 教授 井野瀬久美恵さん
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm
著書:『植民地経験のゆくえ—アリス・グリーンのサロンと世紀転換期の大英帝国』(第19回女性史・青山なを賞受賞)人文書院 2004年 ほか
日本学術会議は4月、ほぼ1年間の議論を経て、軍事的安全保障研究に関する声明を発表しました。学術会議は1950年と67年にも声明を出し「戦争を目的とする研究は行わない」としていました。今回の声明は過去2回の声明を継承したうえで、大学等に「軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究」について、その適切性を技術や倫理面から審査する制度を設けるよう促しています。
防衛装備庁が新設した安全保障研究への助成制度は学問の自由や大学の自律性を確保する上で問題をはらんでいます。他方、大学で取り組まれている基礎研究が日本の安全保障に役立つとの指摘もあります。
日本学術会議副会長を務める井野瀬久美恵さんから学術会議の議論についてお話を伺います。井野瀬さんは歴史学者(西洋史)であり、歴史研究者の目から、学術会議で何が話し合われ何が話し合われなかったのかを分析し、検討プロセスで観られたことを率直にお話しいただきます。井野瀬さんが考えるこれからの学術会議のあり方や「科学と社会の新しい関係」についても話題が広がることが期待されます。
参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、7月6日(木)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。
- 6月例会のご案内 2017年5月22日
==原発コストと事故処理負担金を語る==
日時:2017年6月9日(金) 午後6時30分~8時30分
講師:龍谷大学 政策学部 教授 大島堅一さん
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm
著書:『原発のコスト─エネルギー転換への視点』岩波書店 2011年 ほか
6月の月例会では原発コスト問題に20年ほど一貫して取組んで来られた大島堅一さんを迎えてお話を伺います。
原発にかかるコスト問題は、今後のエネルギー計画を考えるうえで、大変重要な論点です。
じつは、福島原発事故以前、原発コストは5.3円/kWhと計算され、他の電源に比べ最も安いため、原発推進の大きな根拠となっていました。しかし3・11以後、事故にかかわる経費を含めると、実に2倍以上の11〜12円/kWhになるということがわかり、また、福島廃炉の必要経費を電気料金に上乗せすることも論点として議論されています。今後、私たちは、原発を推進するべきなのでしょうか?あるいは、電力自由化を通じ電力の自由な選択に大きく舵を切るべきなのでしょうか? 日本のエネルギー政策の方向性が強く問われているのです。
今回の月例会では、私たちの未来を左右する原発の問題を、コスト面から捉え、大島教授とともに考えてみたいと思います。
参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、6月5日(月)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。
- 4月例会のご案内 2017年3月24日
==超小型衛星が切り開く世界==
日時:2017年4月11日(火)午後6時30分~8時30分
講師:中須賀真一さん(東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授)
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm
超小型衛星に注目が集まっています。超小型衛星は従来の大型衛星に比べ、民生品を使い、格段に安価、短期間で製作できるばかりでなく、宇宙開発の状況を大きく変化させる可能性があります。超小型衛星は、企業や組織や途上国が単一目的のために打ち上げるいわゆる「マイ衛星」で、農作物の生育調査や、資源探査、環境観測など、幅広い宇宙利用が可能。国際的にも熾烈な競争が始まっています。超小型衛星は、いままで「宇宙村」といわれてきた宇宙開発の敷居を下げ、宇宙産業のすそ野を広げ、産業界にもダイナミックな影響を与える一方で、宇宙ゴミへの対応など、解決すべき課題も多くあります。日本の超小型衛星開発を、リードし続けている中須賀さんに、超小型衛星開発の可能性と今後の課題をうかがいます。
中須賀真一(なかすか・しんいち)さん略歴:
1961年、大阪府生まれ。83年に東京大学工学部航空学科卒業。88年に同大学院博士課程修了。その後、コンピュータメーカーに就職し、人工知能や自動化工場に関する研究を行う。90年に東京大学に戻り、航空学科講師、同大学先端科学技術研究センター助教授、アメリカでの客員研究員を経て、2004年に東京大学航空宇宙工学専攻教授に就任。専門分野は宇宙工学と知能工学。
著書:『宇宙ステーション入門』(東京大学出版会)2002/2008、『国家としての宇宙戦略論』(誠文堂新光社)2006、『図説 50年後の日本―たとえば「空中を飛ぶクルマ」が実現!』(三笠書房)2006
参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で4月7日(金)までにお申し込みください。会員は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。
- 3月例会のご案内 2017年2月27日
==自動運転がもたらすもの==
日時:2017年3月23日(木) 午後6時30分~8時30分
講師:国際モータージャーナリスト 清水和夫さん
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm
自動運転をめぐる動きが急速に進展しています。アメリカではグーグルなどIT企業が、一気に完全自動運転を実現する戦略を打ち出し、日本のトヨタなど自動車メーカーは、従来の運転支援技術を進化させながら実現する方針です。しかし、完全自動運転の実現には、事故の軽減や環境問題への貢献など、社会的意義は大きいものの、課題も山積しており、そうたやすい道のりではありません。課題の一つに、自動運転のシステムと人間との関係があります。ドライバーが運転する自動車と自動運転車が混在したとき、道路上の交通の制御はうまくいくのか? 事故責任はどうなるのか? レベル3の自動運転での権限委譲(運転のバトンタッチ)はどうなるのか? などなど多くの課題が横たわっています。
そこで今回の月例会では、国際的視点で自動運転の現状を取材されている清水和夫さんに、自動運転開発の最先端の状況と今後の課題についてうかがいます。
清水和夫(しみず・かずお)さん 略歴:
国際モータージャーナリスト。プロのレースドライバーとして、国内外の耐久レースで活躍する一方、自動車ジャーナリストとして、自動車の運動理論、安全、環境、ITS、産業論に精通し、幅広い活動を展開中。政府の委員も多くつとめている。
著書:『クルマ安全学のすすめ』(日本放送出版協会)、『ITSの思想』(日本放送出版協会)『ディーゼルこそが、地球を救う』(ダイヤモンド社)、『燃料電池とは何か』(日本放送出版協会)他多数
参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、3月16日(木)までにお申し込みください。会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。
- 2月例会のご案内 2017年1月29日
==オプジーボの光と影〜高額医薬品をどこまで社会は許容できるか==
日時:2017年2月6日(月) 午後7時~9時
講師:川口恭氏(ロハス・メディカル編集発行人)
場所:日本プレスセンタービル 8階特別会議室
(東京都千代田区内幸町2−2−1)
http://www.presscenter.co.jp/access.html
これまでの抗がん剤とは異なる仕組みで抗がん効果を発揮する「免疫チェックポイント阻害剤」が社会的に大きな関心を呼んでいる。2015年に肺がんへの使用が承認された「オプジーボ」はその効果の大きさもさることながら、年間3000万円を超えるとされる高額の薬代が巨大な医療費負担をもたらし国民皆保険制度を揺るがしかねないと指摘された。政府は昨年11月に急きょオプジーボの薬価を半分の引き下げる異例の決定をした。
オプジーボがあぶり出したのは、新薬の高額化が社会の許容限界を超えつつあるという研究開発の問題にとどまらない。日本の薬価決定ルールの不備、薬をより効果的に使用するために欠かせない発売後の臨床試験の遅れなど、医療・医学界が抱える構造的問題を浮かび上がらせた。今後、増えていく高額な新薬を国民皆保険制度とどう調和させ多くの国民が恩恵を受けられるようにしていくか。医療行政が問われている。
自身が発行する医療月刊誌で「オプジーボの光と影」と題する連載して問題を指摘し続けてきた川口恭さんに話を聞く。
川口恭(かわぐち・やすし)さん 略歴:
京都大学理学部卒業後に朝日新聞入社。東京や福岡などで記者として勤務し、2001年に若者向け週刊新聞「seven」創刊、02年には土曜版「be」の創刊に参加。04年に退社し、翌年に医療月刊誌「ロハス・メディカル」を創刊。ロハス(LOHAS)は、Lifestyles Of Health And Sustainability(健康で持続可能な生活スタイル)の頭文字に由来する。一般社団法人保険者サポーター機構理事、横浜市立大学医学部非常勤講師を務める。
参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で 1月31日(火)までにお申し込みください。会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。
- (重要)1月例会27日(金)は中止となりました 2017年1月27日
1月27日(金)に予定されていた月例会「原発コストと事故処理負担金を語る」は、講師の大島堅一先生から緊急の連絡があり、体調不良のため講演することができなくなりました。
27日(金)の開催は中止とさせていただきます。
なお、今後のことについては改めて、ご案内を差し上げます。どうぞよろしくお願いします。
- 1月例会のご案内 2017年1月7日
==原発コストと事故処理負担金を語る==
日時:2017年1月27日(金)午後6:30~8:30 →27日(金)は中止となりました
講師:大島堅一氏(立命館大学教授)
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm
原発コストは3・11以前、政府や原⼦力関係者によって「5.3円/kWh」(04年、資源エネルギー庁)と計算され、他の電源に比べ最も安いと信じられ、日本国の政治・経済・社会の基本データとして長らく使われてきました。しかし、3・11以後、疑問が提起され計算し直すと、7.7〜20.2円/kWhまで、様々なデータが発表されました。現在、廃炉・汚染水・除染・補償問題のコストは20兆円を超し、債務超過になると東電社長自ら認めているほどです。
⼤島堅⼀氏(立命館大学教授)は、原発コストを専⾨に研究を続け、「5.3円/kWh」に疑問を提起してきました。大島⽒は「有価証券報告書」(実績値)を基に計算すると、実に2倍以上の11〜12円/kWh ほどになると論⽂や著書『原発のコスト─エネルギー転換への視点』(岩波新書)などで発表しています。2016年11月、⼤島⽒は衆議院第一議員会館で開催された「第61回国会エネルギー調査会(準備会)」で、原発コストと廃炉費⽤、補償費用、汚染⽔費用負担について基調報告をしています。
経産省は、20兆円を超す事故処理対策費⽤として、東電に負担させるほか、託送料金として新電⼒や国⺠からの税金も含めて徴収する⽅向性で政府委員会などで検討が進められています。 一方で、この案については新電⼒⾃由化の理念に反するとの批判も出ています。
1⽉の⽉例会では原発コスト問題に20年前程から一貫して取組んで来られた⼤島⽒を迎えてお話を伺います。
参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で1月24日(火)までにお申し込みください。会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。