JASTJも加盟組織の一員である世界科学ジャーナリスト連盟(WFSJ)が今回のロシアによるウクライナ侵攻に関して声明を発表しました。
以下に日本語訳をお示しします。
ウクライナ紛争に対するWFSJ声明文(日本語訳)
世界科学ジャーナリスト連盟(WFSJ)は、ウクライナ紛争が科学と科学ジャーナリスト、サイエンス・ライターに与える影響について深く憂慮しています。ジャーナリスト、コミュニケーター、研究者の身の安全を心配し、報復を恐れることなく仕事を遂行できるかどうかを懸念しています。
WFSJは国連経済社会理事会の一員であり、1万5千人を超える科学ジャーナリスト、サイエンス・ライター、科学コミュニケーターを代表する、世界中の69の加盟組織によって構成されています。その多くは、現在または最近の戦争を経験した国から参加しています。
戦争は、人々の生活を破壊し、社会にとって欠かせない科学者やジャーナリストの仕事を妨げます。戦争は、市民社会と民主主義を担うジャーナリストの安全とジャーナリズムの質を脅かします。戦争は、進歩の鍵となる科学研究を妨げます。戦争は、自由なコミュニケーション、協力、データへのアクセスを妨げます。戦争は、科学に関するコミュニケーションを妨げ、技術から健康にいたるまであらゆる決定に必要な情報を妨げるのです。
現状として、新型コロナウイルス感染症を制圧するための世界的な取り組みは戦争によって中断されています。ウイルスから戦争へと関心が移っているからです。軍事紛争と報道制限は一週間以上続き、暴力は激化し、メディアは検閲の対象となり、人道上の惨事が目の前で起こりつつあります。
私たちは平和のための交渉を支援します。それは公正かつ公平で、全人類にとっての平和です。そして極めて困難な環境で尽力し続ける仲間たちに寄り添っています。国際的な外交努力がまもなく和平合意へとつながり、大規模な破壊が止まり、修復へと向かい始めることを願っています。(翻訳:清水健 会員@在ロンドン)