3月例会のご案内

=コンピューターは人間の知性を凌駕するか~人工知能技術の現状と展望=

講師: 松尾豊・東京大学大学院准教授
日時: 2015年3月31日(火) 午後6時半〜8時半
場所: 東京富山会館5階 会議室 (東京都文京区白山5-1-3)

 人工知能技術の急速のシンポと応用に注目が集まっている。1960年代に人工知能(AI)という言葉が生まれて以来、大まかにいって3度目の研究ブームだが、今回は以前とは様相が異なるようだ。 コンピューターの高性能化とインターネットの普及による莫大なデジタル情報の生成を背景に、これまではごく限られた範囲や用途でしか発揮されなかった人工知能技術が大きく利用可能性を広げるとともに、人間の汎用的な知性に匹敵するまでに拡張しつつある。人工知能がチェスや将棋といったゲームの世界から社会に進出しようとしている。グーグルやフェイスブックなど資金力を有するIT企業の投資が目を引くのも、大学や政府が先導した過去の人工知能ブームとは状況が異なる。
 その結果、2045年頃に機械の知性が人間を上回る技術的特異点(シンギュラリティ)を迎えるとか、人工知能が人間の職を奪う時代が来るといった予言・予測を耳にするようになった。今回のブームは本当に人間を凌駕する人工知性を生み出すのか。もしそうであるなら社会はその技術革新にどう備えるべきだ。この分野の第一人者、松尾豊・東大大学院准教授とともに考えます。

松尾豊(まつお・ゆたか)さん 
略歴:
 現職は、東京大学大学院工学系研究科准教授(技術経営戦略学専攻)で、同研究科の消費インテリジェンス寄付講座の代表でもある。
 1993年東京大学工学部電子情報工学科を卒業、2002年に博士課程修了。産業技術総合研究所研究員や米スタンフォード大学言語・情報研究センター客員研究員を経て、07年に東大大学院准教授。
 昨年6月からは人工知能学会が設けた倫理委員会の委員長として、人工知能技術が社会にもたらす影響などについて議論を始めている。

会員は無料。会員以外でも参加できますが、参加費1,000円をいただきます。参加予定の方は事務局あてにEメール(メールアドレス:hello@jastj.jp)までお知らせください。