11月例会のご案内

==宇宙に挑む民間ロケットベンチャー ~商業打ち上げ時代の到来はいつか?~==

日時:2017年11月 8日(水) 午後6時30分~8時30分
講師:稲川貴大さん(インターステラテクノロジズ社長)
場所:日本プレスセンター8階 会議室 (東京都千代田区内幸町2-2-1)
http://www.presscenter.co.jp/access.html
経歴:1987年生まれ。東京工業大学大学院修了(機械物理工学)。 大手製造業の内定を辞退して2013年にインターステラテクノロジズ社に入社。2014年から現職。30歳。

  国家事業から民間ビジネスへ−−−。宇宙開発のあり方が世界で変わりつつある。火星への有人飛行を目標に掲げる米国のスペースXや米グーグルが主宰する月探査レースなど、海外で熱を帯びる民間企業による宇宙への挑戦の中で、日本国内で初めて、民間企業の力だけで商業宇宙ロケットの開発を目指すのが、インターステラテクノロジズ(北海道大樹町)だ。堀江貴文氏が出資し、無類のロケット好きな技術者たちが集結した社員10数人のベンチャー企業である。

 今年7月に小型ロケット「MOMO」を高度100キロ超の宇宙空間に目がけて打ち上げた。エンジンは順調に機能したものの通信機器のトラブルから飛行途中でロケットを落下させざるをえなかった。この経験を踏まえ、次回の打ち上げの成功を期すインターステラテクノロジズの稲川貴大さんに民間ロケット開発の背景やロケット打ち上げビジネスの将来展望についてお話をうかがう。

 参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、11月 1日(水)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。

10月例会のご案内

==学術クラウドファンディング・アカデミストの活動==

日時:2017年10月 4日(水) 午後6時30分~8時30分
講師:柴藤亮介(しばとう・りょうすけ)さん
場所:日本プレスセンター8階 会議室
http://www.presscenter.co.jp/access.html
経歴:エデュケーショナル・デザイン株式会社の代 表取締役。
2014年4月に研究費獲得のためのクラウドファンディングのサイト「academist」 を設立。 首都大学東京大学院 理工学研究科物理学専攻博士後期課程単位取得退学。 専門は原子核理論、量子多体物理。

 社会の多様な世代に、ネットを通して広範に、財政援助を含む活動支援を求める“クラウド ファンディング”はここ数年、世界的な広がりを見せ、また成果も伝えられています。

10 月の月例会では、日本で初めて、研究費獲得に特化したクラウドファンディング・プラッ トフォーム「アカデミスト」を立ち上げた柴藤亮介さんをお招きし、成果と課題、これからの 展開について、お話ししていただきます。

当日は、国立天文台・普及室長の縣秀彦さんにも登場いただき、また、高エネルギー加速器 研究機構(KEK)での最近の成功例などもご紹介できる予定です。それぞれのクラウドファン ディングの現状を俯瞰しながら、このあらたな社会支援プラットフォームをめぐる討論を進め たいと思います。

 参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、10月 2日(月)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。

会報『JASTJ News』第84号を掲載しました

◎会報【84号】2017.09発行 ■ダウンロード
被災地のヒマワリの残像─伝え続けること【内城喜貴】
なんでも検証プロジェクト始動 原発事故調報告書を再検証【林勝彦】
会員との連携強化へ 5委員会が活動を本格化【佐藤年緒】
総務・財務委員会 課題見定め、解決・実行【漆原次郎】
企画委員会 相互研さんに役立つ企画を【瀧澤美奈子】
編集委員会 会報とウェブの連携強化へ【柏野裕美】
科学ジャーナリスト賞委員会 JASTJカフェで会員の参加促す【滝順一】
国際委員会 アジアと連携し共同プロジェクト模索【小出重幸】
世界科学ジャーナリスト連盟 理事改選で小出さん惜敗【高橋真理子】
科学ジャーナリスト塾が始まりました!【柏野裕美】
賛助会員との交流会開催【西野博喜】
例会報告 原発コストと事故処理負担金 大島堅一・龍谷大学教授に聞く【西岡朝明】
例会報告 “軍事研究”学術会議声明をどう読み解くか 井野瀬久美恵・甲南大学教授に聞く【縣秀彦】
見学会報告 科学博物館「深海展」を見る【高山由香】
会員だより サメの魅力を伝えたい【沼口麻子】
会員だより 皆既日食に魅せられて【山本威一郎】
オピニオン 原発政策の隠された意図【荒川文生】
WEB編集長から
事務局だより
(全敬称略)

9月例会のご案内

==原発の活断層評価のどこが問題か ―原子力規制委員会の地震想定を問い直す―==

日時:2017年9月20日(水) 午後6時30分~8時30分
講師:島崎邦彦さん(東京大学名誉教授)
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
 http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm
著書:著書・共著に「あした起きてもおかしくない大地震」(集英社)、「活断層とは何か」(東京大学出版会)、「地震防災の事典」(朝倉書店)、「新編 日本の活断層」(東京大学出版会)ほか

 原子力規制委員会の委員長代理を務めた島崎邦彦さんは、規制委員会の地震想定を「過小評価」と指摘、原子力発電所の安全審査が「再稼動ありき」に陥っているとみる。委員長代理を退いてから規制委にこの問題を提起したが、規制委は姿勢を変えなかった。島崎さんは再稼動の差し止めを求める訴訟でも証言し地震想定を見直す必要があると主張している。

原発の地震想定はどのように決められるのか?なぜ想定をめぐって見方が分かれるのか?専門的で一般の人にとって理解しにくい問題だが、国民にとって極めて大事な論争について、地震研究の第一人者で、実際に安全審査に携わった島崎さんに解説していただく。

 参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、9月15日(金)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。

第16期科学ジャーナリスト塾の開催案内

==塾生の募集を開始、9月に開講==

主催:日本科学技術ジャーナリスト会議

「プロと学ぼう!~企画する、取材する、伝える~」

 日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ、佐藤年緒会長)は2017年度に第16期科学ジャーナリスト塾を9月から半年間、開講します。今期は座学と実習の組み合わせで学ぶほか、見学や研究者を取材する機会も盛り込み、原稿執筆やプレゼンテーションに挑戦してもらいます。JASTJ理事やサポーターが応援します。多くの皆さんの参加、そしてJASTJ会員の参加もお待ちしています。

■塾の内容

 科学ジャーナリスト塾では、塾生が講師の話を聞くだけでなく、その話題について論議したり、書いたり、作った原稿や作品へのコメントを受けたりすることができます。今期は、参加者が自由に題材を決めて作品を完成させますが、題材決定に役立つように、複数の取材現場を体験できるようにしてあります。

 ジャーナリズムの基本は「視点は深く、表現は易しく」。いくら素晴らしい取材でも、伝わらなければ意味がありません。その基本を体得していただくために、JASTJの経験豊かなジャーナリスト、プロデューサーがあなたを応援します。「最終作品」は記事かプレゼンを選択していただきますが、その成果はJASTJのHPや会報でも紹介する予定です。

(昨年の塾の活動内容は以下のホームページで見ることができます。www.jastj.jp/tcsj15th

■期間

 9月7日(木)にスタート。原則第1、第3木曜日の午後7時~9時、2月の修了時まで計10回。(状況に応じて変則スケジュールあり)。共通の取材先は2か所用意しますが、その他のオプション取材(希望者のみ)はその都度お知らせします。

■場所

 日本プレスセンタービル8階特別会議室(千代田区内幸町2-2-1)

 最寄駅は 地下鉄「霞ヶ関駅」下車2-5分、都営地下鉄「内幸町」下車2分。

 実習内容によっては場所を変える場合があります。

■スケジュール(予定)

2017年
 ① 09/07(木) ガイダンス
 ② 09/14(木) 講義1「企画の立て方、取材の仕方(写真撮影も)」
 ③ 09/28(木) 現場取材(国際福祉機器展9/27-29:ビッグサイト)
 ④ 10/12(木) 講義2「文章の書き方、構成の仕方」
 ⑤ 11/02(木) 講義3「プレゼンテーションの仕方」
 ⑥ 11/16(木) 講義4「編集の仕方、まとめかた」
 ⑦ 12/14(木) 現場取材(国立天文台:ふたご座流星群を見る夕べ)
2018年
 ⑧ 01/11(木) 作品発表+指導
 ⑨ 02/08(木) 作品発表+指導
 ⑩ 02/15(木) 作品発表+指導+修了式

■オプション取材(予定)
・シーテックジャパン取材(10/3(火)-6(木))
・「人工知能とジャーナリズム」シンポジウム(12/17(日))早稲田大学大隈記念小講堂
・量子科学技術研究機構放医研見学(10/16(月):千葉稲毛)

■アドバイザー

瀧澤美奈子(サイエンスライター、JASTJ副会長)、高橋真理子(朝日新聞科学コーディネーター)、内城喜貴(共同通信社客員論説委員、JSTサイエンスポータル編集長)、漆原次郎(サイエンスライター、JASTJ Web編集長)、高木靭生(元日経サイエンス編集長、JASTJ会報編集長)、軍司達男(元NHKエデュケーショナル社長・科学ジャーナリスト)、柴田鉄治(元朝日新聞科学部長・社会部長)、保坂直紀(サイエンスライター)、縣秀彦(国立天文台天文情報センター普及室長)、鴨志田公男(毎日新聞論説委員)、武部俊一(科学ジャーナリスト、元朝日新聞論説委員)ほか

■塾受講料

25000円(JASTJ会員は10000円)*部分参加はありません

■塾への申し込み方法

 希望者は、氏名、所属(または職業)、住所、連絡方法、メール、電話番号のほか、参加の動機(400字程度)を書いて塾事務局宛て(juku-16-office@jastj.jp)にお申込みください。

 8月20日まで。ただし、人数が定員(約20人)に達した時点で締め切ります。

 手続きについては受付後に連絡します。受講料は8月末までにお支払いいただきます。

■事務局、サポーター

室山哲也(塾長、NHK解説委員)、柏野裕美(元塾生)、都丸亜希子(元塾生)、高山由香(元塾生)、早野富美(元塾生)、今野公美子(朝日小学生・中高生新聞)、中野薫(JASTJ事務局塾担当)他

〔事務局〕

日本科学技術ジャーナリスト会議
〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学1号館13階
電話  070-1448-8800 メール hello@jastj.jp  ホームページ www.jastj.jp

「科学ジャーナリスト賞2018」推薦作品を募集しています

「科学ジャーナリスト賞2018」の推薦作品の募集をしています。

 科学ジャーナリスト賞は、科学技術に関する報道や出版、映像などで優れた成果をあげた人を表彰するものです。授賞対象となる成果は、広い意味で科学技術ジャーナリズム活動、啓発活動全般で、2017年1月から2018年1月末までに新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、出版物などで広く公表された作品(記事、著作、映像など)です。

 募集要項、推薦方法、科学ジャーナリスト賞候補推薦書などの詳細は、「科学ジャーナリスト賞」のページをご覧ください。

7月例会のご案内

==軍事的安全保障研究に関する学術会議声明―議論されたこと、されなかったこと==

日時:2017年7月13日(木) 午後6時30分~8時30分
講師:甲南大学 教授 井野瀬久美恵さん
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
 http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm
著書:『植民地経験のゆくえ—アリス・グリーンのサロンと世紀転換期の大英帝国』(第19回女性史・青山なを賞受賞)人文書院 2004年 ほか

 日本学術会議は4月、ほぼ1年間の議論を経て、軍事的安全保障研究に関する声明を発表しました。学術会議は1950年と67年にも声明を出し「戦争を目的とする研究は行わない」としていました。今回の声明は過去2回の声明を継承したうえで、大学等に「軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究」について、その適切性を技術や倫理面から審査する制度を設けるよう促しています。

 防衛装備庁が新設した安全保障研究への助成制度は学問の自由や大学の自律性を確保する上で問題をはらんでいます。他方、大学で取り組まれている基礎研究が日本の安全保障に役立つとの指摘もあります。

 日本学術会議副会長を務める井野瀬久美恵さんから学術会議の議論についてお話を伺います。井野瀬さんは歴史学者(西洋史)であり、歴史研究者の目から、学術会議で何が話し合われ何が話し合われなかったのかを分析し、検討プロセスで観られたことを率直にお話しいただきます。井野瀬さんが考えるこれからの学術会議のあり方や「科学と社会の新しい関係」についても話題が広がることが期待されます。

 参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、7月6日(木)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。

会報『JASTJ News』第83号を掲載しました

会報【83号】2017.06発行 ■ダウンロード

若い世代とともに研鑽できる「場」を【佐藤年緒】
総会報告 充実した活動を目指して【藤田貢崇】
科学ジャーナリスト賞2017
贈呈式 中国新聞「低線量被曝の影響」に大賞優秀賞は3作品に【滝順一】
総評 各分野から片寄りなく受賞「展示」評価に課題も【白川英樹】
選考経過 高く評価された大賞受賞作【柴田鉄治】
大賞受賞者のことば 手探りで取材した低線量被曝と福島【金崎由美】
優秀賞受賞者のことば 「生命の道具化」秘めるゲノム編集に衝撃【松永道隆さん】
優秀賞受賞者のことば マスメディア報道への不信感はなぜ?【瀬川至朗さん】
優秀賞受賞者のことば 感嘆せずにいられぬ日本人科学者の実像【佐々木 健一さん】
審査を終えて
例会報告 自動運転がもたらすもの 国際モータージャーナリスト清水和夫氏に聞く【都丸亜希子】
例会報告 超小型衛星が切り拓く世界 中須賀真一・東京大学教授に聞く【舘野佐保】
会員だより 「安全」と「安心」の溝を埋めるリスクコミュニケーション【西澤真理子】
会員だより ゲノム編集時代の医学・医療【上林茂暢】
オピニオン 原発避難児いじめと放射能への誤解【堤佳辰】
WEB編集長から
事務局だより
(全敬称略)

米国のパリ協定離脱に関し、WFSJが声明を発表

 世界科学ジャーナリスト連盟(WFSJ)理事会は6月7日(水)、米国のパリ協定離脱を受けて声明を発表しました。

日本語仮訳
「温室効果ガスの排出が気候変動を招いているという科学的な証拠に反論の余地はなく、このまま排出が続けば、公衆の健康や安全をますます危険にさらすことが強く懸念されます。
 米国は世界第2位の温室効果ガス排出国であり、パリ協定から離脱するという決定は、排出量削減の目標達成が不可能になることを意味します。このことは、気候変動の深刻な影響によるリスクを減らそうとする国際的な努力を大きく妨げるものです。」

 WFSJはJASTJを含む55の国と地域の科学ジャーナリスト所属団体が加盟する世界団体で、科学ジャーナリズムの質向上のための活動を行っています。社会と深く結びついた課題においては、とりわけ科学的な事実をふまえた合理的な意思決定が重要であることから、米国のトランプ大統領による自らの支持層の雇用への影響に配慮した今回の決定に、深い遺憾の意を表明しました。

参考
 声明の原文は以下のページをご覧ください。
 http://wfsj.org/v2/2017/06/07/news-release-wfsjs-executive-board-react

発表文
     The scientific evidence that greenhouse gas emissions are changing the climate is incontrovertible and there is strong evidence that if left unchecked, they will increasingly endanger public health and welfare. This decision means that the US, which is the second largest contributor of greenhouse gases globally, will no longer meet its targets for pollution reduction, greatly hampering international efforts to reduce the risk of severe climatological impacts. 

6月例会のご案内

==原発コストと事故処理負担金を語る==

日時:2017年6月9日(金) 午後6時30分~8時30分
講師:龍谷大学 政策学部 教授 大島堅一さん
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
 http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm
著書:『原発のコスト─エネルギー転換への視点』岩波書店 2011年 ほか

 6月の月例会では原発コスト問題に20年ほど一貫して取組んで来られた大島堅一さんを迎えてお話を伺います。

 原発にかかるコスト問題は、今後のエネルギー計画を考えるうえで、大変重要な論点です。

 じつは、福島原発事故以前、原発コストは5.3円/kWhと計算され、他の電源に比べ最も安いため、原発推進の大きな根拠となっていました。しかし3・11以後、事故にかかわる経費を含めると、実に2倍以上の11〜12円/kWhになるということがわかり、また、福島廃炉の必要経費を電気料金に上乗せすることも論点として議論されています。今後、私たちは、原発を推進するべきなのでしょうか?あるいは、電力自由化を通じ電力の自由な選択に大きく舵を切るべきなのでしょうか? 日本のエネルギー政策の方向性が強く問われているのです。

 今回の月例会では、私たちの未来を左右する原発の問題を、コスト面から捉え、大島教授とともに考えてみたいと思います。

 参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、6月5日(月)までまでにお申し込みください。会員外の方は参加費1,000円をいただきます。

サンフランシスコ会議の参加者にJASTJが支援金を出します。ふるって応募を

サンフランシスコ会議の参加者にJASTJが支援金を出します。ふるって応募を

 第10回科学ジャーナリスト世界会議がサンフランシスコで2017年10月26日(木)から30日(月)まで開かれます。JASTJは、会員から選考して5人までに15万円を支援します。また、参加者全員に参加登録料相当額の支援をします。

 応募資格は、JASTJ会員であることです。募集要項はこちらをご覧ください。2年に1度の世界会議です。プログラム(http://wcsj2017.org/schedule/#25-october-2017)をご確認のうえ、ふるってご応募ください。

「科学ジャーナリスト賞2017」の贈呈式を開催しました

 2017年度「科学ジャーナリスト賞」の贈呈式を5月16日(火)東京・内幸町のプレスセンタービル10階で開催しました。

 今回は大賞1件、賞3件(受賞者、作品、贈呈理由はこちらでご覧いただけます)。受賞者のみなさんに、外部選考委員から講評とともに記念の盾の贈呈がありました。

 

   

 懇親会では、各受賞者や代理の出席者に、作品に込めた思いやエピソードなどを披露していただきました。会場からは各作品に対する感想の声なども飛び出し、笑いと拍手の絶えない式となりました。

 受賞者のみなさん、おめでとうございます。外部選考委員や学生スタッフのみなさん、ご協力ありがとうございました。

 

「科学ジャーナリスト賞2017」の受賞作品が決まりました

 日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ・小出重幸会長)は、このほど開いた選考委員会(委員名は別掲)で2017年度の科学ジャーナリスト賞の贈呈作品を下記の通り決定しました。表彰式は、5月16日午後6時30分から東京・内幸町のプレスセンタービル10階ホールで行い、外部選考委員から受賞者に記念の楯が贈られます。

 科学ジャーナリスト賞の選考は、今年で12回目。応募作品は、新聞3、書籍38、雑誌3、映像25、画像2、企画展示2の計73作品。このなかから1次選考で11作品に絞り、選考委員会で大賞1件、科学ジャーナリスト賞3件を決めました。

科学ジャーナリスト大賞(1件)

中国新聞編集局ヒロシマ平和メディアセンター記者 金崎由美(かなざき・ゆみ)殿、
同 報道部記者 藤村潤平(ふじむら・じゅんぺい)殿、
同 報道部記者 馬場洋太(ばば・ようた)殿
連載「グレーゾーン 低線量被曝の影響」(2016年3月~11月随時連載)に対して

[贈呈理由]科学的な見方が分かれる低線量放射性被曝の健康影響について、地道にきめ細かい取材を通じて多角的に迫った労作。被爆地の新聞ならではの、原爆被爆と福島原発事故による被曝とのつながりを求めつつ、バランスのとれた丁寧な取材が光っている。

科学ジャーナリスト賞(3件・順不同)

NHK取材班代表、NHK広島放送局放送部副部長 松永道隆 殿
「ゲノム編集の衝撃『神の領域』に迫るテクノロジー」(NHK出版)の著作に対して

[贈呈理由]『ゲノム編集』の将来性をいち早く見抜いて、早くから海外取材にも取り組み、この技術が社会に及ぼす計り知れない影響について、分かりやすくまとめた好著である。素朴な疑問を積み重ねていく取材態度がとりわけ高く評価された。

早稲田大学政治経済学術院教授 瀬川至朗 殿
「科学報道の真相――ジャーナリズムとマスメディアの共同体」(筑摩書房)の著作に対して

[贈呈理由] STAP細胞報道や福島原発事故報道の失敗、地球温暖化に対する報道の揺らぎ、その3つをテーマに科学報道の特色を分析し、その在り方を考察した好著。科学ジャーナリストを目指す人にとっては格好の教科書となろう。

NHKエデュケーショナル 特集文化部 ディレクター 佐々木健一 殿、
同 統括プロデューサー 高瀬雅之 殿、
NHK編成局コンテンツ開発センター エグゼクティブ・プロデューサー 丸山俊一 殿
『ブレイブ 勇敢なる者「Mr.トルネード 気象学で世界を救った男」』(2016/5/2)の番組に対して

[贈呈理由]若くして渡米し日本ではあまり知られていない気象学者、藤田哲也博士の業績を分かりやすく紹介した作品。航空機落下事故の原因としてダウンバーストを最初に主張し、今では広く認められているが、その背後に、学生時代に調査にあたった長崎原爆の爆風調査があったという事実は圧巻だ。

科学ジャーナリスト賞選考委員(50音順、敬称略)
〔外部委員〕
相澤益男(国立研究開発法人科学技術振興機構顧問)、浅島誠(東大名誉教授、東京理科大学副学長)、白川英樹(筑波大学名誉教授)、村上陽一郎(東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授)、米沢富美子(慶應大学名誉教授)
〔JASTJ内部委員〕
小出重幸、柴田鉄治、滝順一、室山哲也、横山裕道

10月に第10回科学ジャーナリスト世界会議が米国サンフランシスコで開催されます

 第10回科学ジャーナリスト世界会議がサンフランシスコで2017年10月26日(木)から30日(月)まで開催されます。

 今回のテーマは、”Bridging Science & Societies”(科学と社会の架け橋)です。世界70カ国から約1,200名のジャーナリストやコミュニケーターが集まり、最先端の科学を共有し意見交換を行う予定です。

 これまでの世界会議に参加したジャーナリストたちが、フェースブックなどのソーシャルメディアにビデオメッセージを寄せています。ここに、日本科学技術ジャーナリスト会議副会長であり朝日新聞科学医療部の高橋真理子氏からのメッセージ動画を紹介します。

 第10回科学ジャーナリスト世界会議について、詳しくは、The 10th World Conference of Science Journalists(WCSJ2017)のウェブサイト(英語)をご覧ください。

 それでは、サンフランシスコでお会いしましょう!

「科学技術映像祭」授賞式とシンポジウムのご案内

科学技術映像祭事務局より、4月21日(金)に科学技術館で開催される授賞式と、シンポジウムについて告知の依頼が寄せられましたので、ご案内いたします。

「科学技術映像祭」のサイトはこちらです。また、表彰状授与式と特別シンポジウム「科学技術映像とともに」の詳細はこちらをご覧ください。

4月例会のご案内

==超小型衛星が切り開く世界==

日時:2017年4月11日(火)午後6時30分~8時30分
講師:中須賀真一さん(東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授)
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
 (東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
  http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm

 超小型衛星に注目が集まっています。超小型衛星は従来の大型衛星に比べ、民生品を使い、格段に安価、短期間で製作できるばかりでなく、宇宙開発の状況を大きく変化させる可能性があります。超小型衛星は、企業や組織や途上国が単一目的のために打ち上げるいわゆる「マイ衛星」で、農作物の生育調査や、資源探査、環境観測など、幅広い宇宙利用が可能。国際的にも熾烈な競争が始まっています。超小型衛星は、いままで「宇宙村」といわれてきた宇宙開発の敷居を下げ、宇宙産業のすそ野を広げ、産業界にもダイナミックな影響を与える一方で、宇宙ゴミへの対応など、解決すべき課題も多くあります。日本の超小型衛星開発を、リードし続けている中須賀さんに、超小型衛星開発の可能性と今後の課題をうかがいます。

中須賀真一(なかすか・しんいち)さん略歴:
1961年、大阪府生まれ。83年に東京大学工学部航空学科卒業。88年に同大学院博士課程修了。その後、コンピュータメーカーに就職し、人工知能や自動化工場に関する研究を行う。90年に東京大学に戻り、航空学科講師、同大学先端科学技術研究センター助教授、アメリカでの客員研究員を経て、2004年に東京大学航空宇宙工学専攻教授に就任。専門分野は宇宙工学と知能工学。

著書:『宇宙ステーション入門』(東京大学出版会)2002/2008、『国家としての宇宙戦略論』(誠文堂新光社)2006、『図説 50年後の日本―たとえば「空中を飛ぶクルマ」が実現!』(三笠書房)2006

参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で4月7日(金)までにお申し込みください。会員は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。

会報『JASTJ News』第82号を掲載しました

会報【82号】2017.03発行 ■ダウンロード
フェイクニュース問題をどう考えるか【瀬川至朗】
ニュース 科学ジャーナリスト賞一次審査開催 11作品を最終審査へ【滝順一】
ニュース 「海」をテーマにした第15期塾 賑わいの修了式【佐藤年緒】
見学会リポート 驚きと発見があふれる不思議な世界 東京理科大学数学体験館【高山由香】
例会報告 研究開発の縦割解消に挑戦 末松誠・日本医療研究開発機構(AMED)理事長に聞く【佐々義子】
例会報告 高額医薬品「オプジーボ」の光と影 『ロハス・メディカル』の川口恭さんに聞く【菊池結貴子】
会員だより 目に見えない宇宙を伝える アルマ望遠鏡の広報活動にかける想い【平松正顕】
オピニオン 防災・減災は日本から発信を【佐藤年緒】
WEB編集長から
事務局だより
(全敬称略)

3月例会のご案内

==自動運転がもたらすもの==

日時:2017年3月23日(木) 午後6時30分~8時30分
講師:国際モータージャーナリスト 清水和夫さん
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
 http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm

 自動運転をめぐる動きが急速に進展しています。アメリカではグーグルなどIT企業が、一気に完全自動運転を実現する戦略を打ち出し、日本のトヨタなど自動車メーカーは、従来の運転支援技術を進化させながら実現する方針です。しかし、完全自動運転の実現には、事故の軽減や環境問題への貢献など、社会的意義は大きいものの、課題も山積しており、そうたやすい道のりではありません。課題の一つに、自動運転のシステムと人間との関係があります。ドライバーが運転する自動車と自動運転車が混在したとき、道路上の交通の制御はうまくいくのか? 事故責任はどうなるのか? レベル3の自動運転での権限委譲(運転のバトンタッチ)はどうなるのか? などなど多くの課題が横たわっています。

 そこで今回の月例会では、国際的視点で自動運転の現状を取材されている清水和夫さんに、自動運転開発の最先端の状況と今後の課題についてうかがいます。

清水和夫(しみず・かずお)さん 略歴:
国際モータージャーナリスト。プロのレースドライバーとして、国内外の耐久レースで活躍する一方、自動車ジャーナリストとして、自動車の運動理論、安全、環境、ITS、産業論に精通し、幅広い活動を展開中。政府の委員も多くつとめている。

著書:『クルマ安全学のすすめ』(日本放送出版協会)、『ITSの思想』(日本放送出版協会)『ディーゼルこそが、地球を救う』(ダイヤモンド社)、『燃料電池とは何か』(日本放送出版協会)他多数

 参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で、3月16日(木)までにお申し込みください。会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。

科学ジャーナリスト賞2017」候補作品の推薦を締め切りました

「科学ジャーナリスト賞2017」の候補作品の推薦を、1月31日(火)をもって締め切りました。今回も多数の推薦をいただきました。どうもありがとうございました。

 推薦された作品の中からJASTJ会員で構成する小委員会が10数作品に絞り、それらを最終候補としてJASTJ会員および外部の識者(各同数)で構成する選考委員会で審議します。

 選考委員会は4月に実施する予定で、大賞1件と優秀賞(複数)を決定いたします。

「科学ジャーナリスト賞」の詳細は、こちらをご覧ください。

2月例会のご案内

==オプジーボの光と影〜高額医薬品をどこまで社会は許容できるか==

日時:2017年2月6日(月) 午後7時~9時
講師:川口恭氏(ロハス・メディカル編集発行人)
場所:日本プレスセンタービル 8階特別会議室
 (東京都千代田区内幸町2−2−1)
 http://www.presscenter.co.jp/access.html

 これまでの抗がん剤とは異なる仕組みで抗がん効果を発揮する「免疫チェックポイント阻害剤」が社会的に大きな関心を呼んでいる。2015年に肺がんへの使用が承認された「オプジーボ」はその効果の大きさもさることながら、年間3000万円を超えるとされる高額の薬代が巨大な医療費負担をもたらし国民皆保険制度を揺るがしかねないと指摘された。政府は昨年11月に急きょオプジーボの薬価を半分の引き下げる異例の決定をした。

 オプジーボがあぶり出したのは、新薬の高額化が社会の許容限界を超えつつあるという研究開発の問題にとどまらない。日本の薬価決定ルールの不備、薬をより効果的に使用するために欠かせない発売後の臨床試験の遅れなど、医療・医学界が抱える構造的問題を浮かび上がらせた。今後、増えていく高額な新薬を国民皆保険制度とどう調和させ多くの国民が恩恵を受けられるようにしていくか。医療行政が問われている。

 自身が発行する医療月刊誌で「オプジーボの光と影」と題する連載して問題を指摘し続けてきた川口恭さんに話を聞く。

川口恭(かわぐち・やすし)さん 略歴:
京都大学理学部卒業後に朝日新聞入社。東京や福岡などで記者として勤務し、2001年に若者向け週刊新聞「seven」創刊、02年には土曜版「be」の創刊に参加。04年に退社し、翌年に医療月刊誌「ロハス・メディカル」を創刊。ロハス(LOHAS)は、Lifestyles Of Health And Sustainability(健康で持続可能な生活スタイル)の頭文字に由来する。一般社団法人保険者サポーター機構理事、横浜市立大学医学部非常勤講師を務める。

 参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で 1月31日(火)までにお申し込みください。会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。

(重要)1月例会27日(金)は中止となりました

 1月27日(金)に予定されていた月例会「原発コストと事故処理負担金を語る」は、講師の大島堅一先生から緊急の連絡があり、体調不良のため講演することができなくなりました。

 27日(金)の開催は中止とさせていただきます。

 なお、今後のことについては改めて、ご案内を差し上げます。どうぞよろしくお願いします。

1月例会のご案内

==原発コストと事故処理負担金を語る==

日時:2017年1月27日(金)午後6:30~8:30 →27日(金)は中止となりました
講師:大島堅一氏(立命館大学教授)
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
  (東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
   http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.htm

 原発コストは3・11以前、政府や原⼦力関係者によって「5.3円/kWh」(04年、資源エネルギー庁)と計算され、他の電源に比べ最も安いと信じられ、日本国の政治・経済・社会の基本データとして長らく使われてきました。しかし、3・11以後、疑問が提起され計算し直すと、7.7〜20.2円/kWhまで、様々なデータが発表されました。現在、廃炉・汚染水・除染・補償問題のコストは20兆円を超し、債務超過になると東電社長自ら認めているほどです。
 ⼤島堅⼀氏(立命館大学教授)は、原発コストを専⾨に研究を続け、「5.3円/kWh」に疑問を提起してきました。大島⽒は「有価証券報告書」(実績値)を基に計算すると、実に2倍以上の11〜12円/kWh ほどになると論⽂や著書『原発のコスト─エネルギー転換への視点』(岩波新書)などで発表しています。2016年11月、⼤島⽒は衆議院第一議員会館で開催された「第61回国会エネルギー調査会(準備会)」で、原発コストと廃炉費⽤、補償費用、汚染⽔費用負担について基調報告をしています。
 経産省は、20兆円を超す事故処理対策費⽤として、東電に負担させるほか、託送料金として新電⼒や国⺠からの税金も含めて徴収する⽅向性で政府委員会などで検討が進められています。 一方で、この案については新電⼒⾃由化の理念に反するとの批判も出ています。
 1⽉の⽉例会では原発コスト問題に20年前程から一貫して取組んで来られた⼤島⽒を迎えてお話を伺います。

参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で1月24日(火)までにお申し込みください。会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。

会報『JASTJ News』第81号を掲載しました

会報【81号】2016.12発行 ■ダウンロード
PRと広報、宣伝を考える【高石 憙】
「海」テーマに4カ所を取材 科学ジャーナリスト塾の塾生報告
「しらせ」に乗って南極を想像【塾生 菊池結貴子】
難しい海中ロボへの挑戦に共感【塾生 大西尚樹】
東京の水辺は暮らしのそばに【塾生 今野公美子】
「かいめい」で探る宇宙より未開の地【塾生 藤田豊】
例会報告 恐怖と快楽に見る心の不思議 お化け屋敷プロデューサーの五味弘文氏に聞く【井手ゆきえ】
例会報告 最悪の産業災害「石綿被害」のいま 神戸新聞の加藤正文氏に聞く【西岡朝明】
例会報告 問われる日本のエネルギー政策 自然エネルギーの国際動向から考える【塾生 藤田豊】
例会報告 温暖化する北極海にどう向き合うか 東京大学大学院 山口一教授に聞く【塾生 伊藤隆太郎】
会員だより 弁護士の日常活動と科学 そこで感じたこと【中道徹】
会員だより 福島原発事故と政治家の暴言【中野昭二郎】
オピニオン インフォームド・コンセントの憂鬱【西野博喜】
WEB編集長から
事務局だより
(全敬称略)

12月例会のご案内

==日本版NIHは実現するのか-日本医療研究開発機構(AMED)設立1年半-==

日時:2016年12月15日(木)午後7時~9時
講師:末松 誠 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 理事長
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
 (東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階)
  http://www.sut.ac.jp/info/access/kagcamp.html

 医療を総括的な視点でとらえ、育成する「NIH的な組織」が、ついに日本に誕生しました。
 日本には、これまでは、基礎研究と人材育成を担う文部科学省、産業育成を担う経済産業省、安心安全な医療と規制を担う厚生労働省の3省が縦割りで独自に医療研究開発を実施しきたため、これを一元化していく仕組みが整っていませんでした。AMEDは、この縦割りの体制を打破し、研究の進捗に悪影響を及ぼしてきた研究費の使用ルールにもメスを入れ、基礎から臨床にいたる研究が円滑に進むようにと、2015年4月に設立されました。
 AMEDは、「少疾患・未診断疾患イニシアチブ(IRUD)」やAYA世代(思春期および若年成人)のがんの本態解明と治療法の開発、アフリカにおける顧みられない熱帯病(NTDs)対策のための国際共同研究などが進められています。
 AMED初代理事長に就任した末松誠氏に、AMEDの現状、今後の展望と課題について語って頂きます。

参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で12月8日(木)までにお申し込みください。会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。

11月例会のご案内

==北極海にどう向き合うか==

日時:2016年11月2日(水) 午後7時00分~9時00分
講師:東京大学大学院教授 山口一さん
場所:日本プレスセンタービル 8階特別会議室 (東京都千代田区内幸町2-2-1)

 地球温暖化の進行で、北極海の氷が縮小を続けています。周辺の生態系の変化や周辺住民への影響だけでなく、地球全体の気候を不安定にさせる深刻な事態です。さらに最近、新たに姿を現した北極航路を巡る、各国の駆け引きが活発化する状況も生まれてきました。北極海には世界の3分の1もの化石燃料があるため、今後の世界のエネルギー問題、地球環境問題を大きく左右するだろうともいわれています。
 北極海で何が起きているのか? どう向き合えばいいのか?
 北極研究の第一人者に、最新情報と今後の課題を伺います。

山口一氏の経歴
1978年 3月 東京大学工学部船舶工学科卒業
1983年 3月 東京大学大学院工学系研究科船舶工学博士課程修了(工学博士)
1983年 4月 東京大学工学部講師
1985年10月 東京大学工学部助教授
2000年 2月 東京大学大学院工学系研究科教授を経て2008年4月より現職

参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で10月27日(木)までにお申し込みください。 会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。

10月例会のご案内

==自然エネルギーの国際動向最前線==

日時:2016年10月20日(木) 午後6時30分~8時30分
講師:大野輝之 公益財団法人自然エネルギー財団常務理事
場所:東京理科大学 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
(東京都新宿区神楽坂1−3 東京理科大学 近代科学資料館 地下1階) http://www.tus.ac.jp/info/access/kagcamp.html

 日本は自然エネルギー後進国と言われています。中国、アメリカ、ヨーロッパの先進国に、現在、大きく水を開けられている為です。
 日本のエネルギー電源構成の国家目標は、14年後の2030年時点で、原子力発電をベースロード電源に据えて20~22% 、自然エネルギーは22~24%にするとしています。しかしこの数字は、世界の現状から見ると、時代遅れとの批判も多くあります。
 2014年、世界の再生可能エネルギーの発電量に占める割合はすでに、22.8%に上昇。2015年、ドイツの再生可能エネルギーが全発電量に占める割合は、32.5%に達し、特に、風力発電量は5割り増しの成長をとげています。スウェーデンでは最終エネルギー消費に占める自然エネルギーの割合が、2020年目標値の49%をすでに超え、53.5%に達しています。他に、デンマーク、ポルトガル、クロアチアでも50%を超え、原発ゼロの国、IAEA本部があるオーストリアでは、実に66%と最高記録を作っています。人口135万人の大都市、ミュンヘンでも、2025年迄に100%自然エネルギーで賄う計画を立てています。
 しかし一方、「ドイツはずるい。電力不足時には、原発大国のフランスから電力を買っている」との批判もあります。この批判をどのように受け止めればいいのでしょうか?
 10月の月例会では、公益財団・自然エネルギー財団の常務理事、大野輝之氏をお招きし、国際的視点から日本と世界の再生可能エネルギーの最先端情報を伺いたいと思います。

大野輝之氏の経歴
1953年 神奈川県生まれ
1978年 東京大学経済学部卒業
1979年 東京都庁入庁後、都市計画局などを経て
1999年〜環境局局長 「ディーゼル車NO作戦」「キャップ&トレード制度」導入などを牽引 2013年 都庁を退庁し、現在に至る
・著書『自治体のエネルギー戦略〜アメリカと東京』(岩波新書/従来2013年)

参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で10月14日(金)までにお申し込みください。会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。

第15期科学ジャーナリスト塾が開講、塾生たちによる報告記事を掲載

 第15期の科学ジャーナリスト塾が9月7日(水)に開講しました。今期は「海」をテーマに、座学のみならず、テーマにかかわる現場も訪れて、さまざま話題の一端を知り、伝え方を学ぶ機会を塾生たちに提供していきます。第1回のようすなどを塾生が「科学ジャーナリスト塾」のページで報告しています。今後、各回の報告も同ページで紹介していく予定です。どうぞご覧ください。

会報『JASTJ News』第80号を掲載しました

会報【80号】2016. 09発行 ■ダウンロード
福島は風化しているか【荒川文生】
報告 ESOF2016 / WFSJ総会
7月に開かれた欧州科学の“お祭り” ESOFに参加して【小島あゆみ】
ESOF開催を準備したマンチェスターでの1年【谷村優太】
世界連盟総会も同時に開催【高橋真理子】
ニュース 賛助会員らとの交流会開催【山本威一郎】
ニュース 「海」をテーマに第15期塾開講【佐藤年緒】
ニュース 科学ジャーナリスト賞候補の募集開始【滝順一】
例会報告 土砂災害の実際と住民避難のあり方 砂防・地すべり技術センターの池谷浩氏に聞く【佐藤年緒】
例会報告 水素水問題を考える 食の安全・安心財団理事長 唐木英明氏に聞く【都丸亜希子】
会員だより 基礎科学をどう伝えるか 高エネ物理国際会議の広報セッションに参加して【岡田小枝子】
会員だより  30年目のチェルノブイリ 人々の暮らしと健康はどうなったか【林勝彦】
オピニオン 期待の新抗がん剤はパンドラの箱?【引野肇】
WEB編集長から
事務局だより
(全敬称略)

9月例会のご案内

==石綿健康被害救済法から10年 〜最悪の産業災害の今を問う==

日時:2016年9月27日(火)19:00~21:00
講師:加藤正文・神戸新聞東京本社編集部長兼論説委員
場所:日本プレスセンタービル 8階特別会議室
(東京都千代田区内幸町2-2-1)

 2005年に兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場の内外で深刻な石綿(アスベスト)健康被害が発覚し日本国中を震撼させた。世に言う「クボタショック」である。政府は06年に石綿使用を禁止、健康被害救済法を施行した。それから10年。どこで吸ったか分からないまま病気になり、同救済法で認定された人は累計1万1千人。一方、労働災害を認定される人は毎年1千人を超え、この10年で累計1万1千人。労災と公害でこの10年で2万2千人を上回る犠牲者が出ている。発症まで時間がかかり、いつどこで石綿を吸ったかわからないまま病気になる人が多い。21年前の阪神・淡路大震災、5年前の東日本大震災後の復旧作業でも対策が後手に回った恐れが指摘される。

「奇跡の鉱物」としてもてはやされた石綿。実は早い時期にその有害性がわかっていながら、国は適切な規制を怠った。社会の至る所に埋め込まれた石綿が「時限爆弾」のように私たち自身を苦しめる。その惨禍はまだ始まったばかりとも言える。

【講師略歴】
加藤正文さん:兵庫県西宮市出身。大阪市立大学卒業後に神戸新聞入社。経済部や阪神総局などに勤務し、アスベスト健康被害に関し、2005年の「クボタショック」以来、積極的に報道を続ける。2015年に『死の棘・アスベスト 作家はなぜ死んだのか』(中央公論新社)で科学ジャーナリスト賞受賞。岩波書店『世界』2016年6月号にアスベスト健康被害の現状を紹介する「石綿汚染列島」を寄稿、神戸新聞のコラム「論ひょうご」などで執筆活動を展開する。

 参加希望の方は事務局まで電子メール(hello@jastj.jp)で9月24日(土)までにお申し込みください。会員・塾生は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。

科学ジャーナリスト賞2017推薦作品を募集開始

「科学ジャーナリスト賞2017」の推薦作品の募集を開始しました。科学ジャーナリスト賞は、科学技術に関する報道や出版、映像などで優れた成果をあげた人を表彰するものです。授賞対象となる成果は、広い意味で科学技術ジャーナリズム活動、啓発活動全般で、2016年1月から2017年1月末までに新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、出版物などで広く公表された作品(記事、著作、映像など)です。募集要項、推薦方法、科学ジャーナリスト賞候補推薦書などの詳細は、「科学ジャーナリスト賞」のページをご覧ください。

第15期科学ジャーナリスト塾の塾生をひきつづき募集

=塾生の募集を開始、9月に開講=

主催:日本科学技術ジャーナリスト会議

 日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ、小出重幸会長)は2016年度に第15期科学ジャーナリスト塾を9月から半年間、開講します。今期は座学と実習の組み合わせで学ぶほか、見学や研究者を取材する機会を盛り込んで、塾生に原稿執筆などに挑戦してもらいます。JASTJ会員が応援します。多くの塾生の参加をお待ちしています。

■塾の内容
 科学ジャーナリスト塾では、塾生が講師の話を聞くだけでなく、その話題について論議したり、書いたり、書いた原稿へのコメントを受けたりすることができます。今期は初めての試みとして「海」の題材に関係した施設を見たり、人に会ったりして、伝えることに挑戦します。JASTJ会員であるアドバイザーの指導やサポーターの応援を受けて記事をつくります。 科学ジャーナリズムの分野は森羅万象、幅広いテーマに及びます。今期、身近な題材として海に目を向けるのは、なお謎が多い未知の世界であり、また解決すべき課題も多くあるからです。海の生き物の生態をはじめ、地震・火山の活動、さらに枯渇する水産資源や海洋の汚染、海浜の消滅、温暖化と気象、海底資源、領海問題など、さまざま話題があります。その一端を知り、伝え方を学びます。成果はJASTJのHPで発信する予定です。(昨年の塾の活動内容は以下のホームページで見ることができます。https://jastj.jp/arc1805/tcsj14th

■期間
 9月7日(水)にスタート。原則第1、第3水曜日の午後7時~9時、2月の修了時まで計10回(11月は3か所ほど取材先を用意します。取材先は追ってお知らせします)。

■場所
 日本プレスセンタービル8階特別会議室(千代田区内幸町2-2-1)。最寄駅は 地下鉄「霞ヶ関駅」下車2-5分、都営地下鉄「内幸町」下車2分。実習内容によっては場所を変える場合があります。

■スケジュール(予定)
① 9月7日 ガイダンス
② 9月21日 海を書く―それぞれの視点
③ 10月5日 質問とインタビューの仕方
④ 10月19日 編集者からみた写真
⑤ 11月2日 現場・人に学ぶ(1)
⑥ 11月19日(土)のほか 現場・人に学ぶ(2)~(3)
⑦ 12月7日 ライティングの指導(2)
⑧ 1月18日 原稿の発表―ライティングの指導(2)
⑨ 2月1日 原稿の修正―ライティングの指導(3)
⑩ 2月15日 完成記事の発表、修了

■海に関する話題の提供者
柴田鉄治(元朝日新聞科学部長・社会部長)、保坂直紀(サイエンスライター、元読売新聞記者、東京大学海洋アライアンンス)、瀧澤美奈子(サイエンスライター)

■アドバイザー
武部俊一(元朝日新聞論説委員)、高橋真理子(朝日新聞)、小出重幸(元読売新聞科学部長)、引野肇(東京新聞)、室山哲也(NHK解説委員)、林勝彦(元NHKプロデューサー)、漆原次郎(サイエンスライター、JASTJ Web編集長)、山本威一郎(サイエンスライター、元NEC海洋技術部長)、佐々義子(くらしとバイオプラザ21、JASTJ理事)、佐藤年緒(元時事通信編集委員)

■塾受講料
通期1万6000円。

■塾への申し込み方法
 希望者は、氏名、所属(または職業)、住所、連絡方法、メール、電話番号のほか、参加の動機(400字程度)を書いて塾事務局宛て(juku-15-office@jastj.jp)にお申込みください。8月31日まで(募集を延期しました)。塾生の人数が定員(約20人)で締め切ります。 手続きについては受付後に連絡しますが、入塾決定後、開講までに「海についての関心」(400字以内)の文を提出いただきます。受講料は8月末までにお支払いいただきます。

■事務局、サポーター
佐藤年緒(塾長、元時事通信編集委員)、西野博喜(副塾長、JASTJ理事)、柏野裕美(会員、元塾生)、都丸亜希子(会員、元塾生)、早野富美(会員、元塾生)、藤田貢崇(JASTJ事務局長)、中野薫(JASTJ事務局塾担当)

〔事務局〕
日本科学技術ジャーナリスト会議
〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学1号館13階
電話 070-1448-8800 メール hello@jastj.jp ホームページ https://jastj.jp/arc1805/tcsj

8月例会(9月1日開催予定)のご案内

==お化け屋敷プロデューサーが見た人間の心==

日時:2016年9月1日(木) 18:30分~21:00
    18:30 見学者集合:お化け屋敷見学(各自支払1030円:所要時間10分)
    18:50 全員集合(お化け屋敷出口)→移動         
    19:00 会議室で月例会(1時間の講演+1時間のQA)
講師:お化け屋敷プロデューサー五味弘文さん
場所:東京ドームシティアトラクションゲートの上のフロア(2F)のお化け屋敷(入口出口併設)。(白山通り沿い壱岐坂交差点そば)
   お化け屋敷見学の後、すぐそばの会議室で月例会開催。
定員:20名。会議室が小さいため、参加者の数を先着20名程度とさせていただきます。

 お化け屋敷は、かつて「こんにゃく」「お墓」「線香」といった定番が並ぶ単純な見世物小屋でした。しかし、現代のお化け屋敷は、近代的装置や演出を駆使した「体験エンターティンメント」に大きく進化してきました。  五味弘文さんは、日本でただ一人のお化け屋敷プロデューサー。お化け屋敷に「ストーリー性」を導入し、新しい恐怖体験を創り上げ注目されている人物です。「ヒトはなぜ怖がるのか?」「恐怖がなぜエンターティンメントになるのか?」「人間の心の仕組みとは?」・・・お化け屋敷はまさに人間の心に向き合う実験場でもあります。五味さんが25年の経験を通じて体感してきた「お化け屋敷つくりの秘訣」「人間の心の不思議」について伺いたいと思います。

五味弘文さん紹介
略歴:
長野県茅野市生まれ。立教大学法学部在学中より演劇活動を始め、卒業後に劇団を結成。主宰・作・演出を務める。下北沢ザ・スズナリ、渋谷ジァン・ジァンなどでの公演を経て、1992年解散。同年、『麿赤児のパノラマ怪奇館』で初めてお化け屋敷のプロデュースを手がけ、大ヒットさせる。1996年の『パノラマ怪奇館’96~赤ん坊地獄』ではストーリー性を導入したお化け屋敷を制作する。
 東京ドームシティアトラクションズ(旧称後楽園ゆうえんち)を拠点として長年活動してきたが、2011年に広島で開催された紙屋町お化け屋敷「恐怖のおるすばん」を皮切りに、お化け屋敷プロデュースの全国展開を始める。近年では大学などでの講義活動も行う。

おもな著作:
•『人はなぜ恐怖するのか?(ナレッジエンタ読本19) 』(2009年6月、メディアファクトリー)
•『お化け屋敷に なぜ人は並ぶのかー「恐怖」で集客するビジネスの企画発想(角川Oneテーマ21) 』(2012年6月、角川書店)
•『日経ビジネスアソシエ13年7月号』(2013年6月、日経BP社)
•『ホラー小説「憑き歯〜密七号の家〜」』(2013年7月、幻冬舎文庫)

 参加希望の方は事務局あてに電子メール(メールアドレス: hello@jastj.jp)で8月25日(木)までにお知らせください。定員20名に達した時点で締切りとさせていただきます。会員は無料。その他の方には参加費1,000円をいただきます。

会報『JASTJ News』第79号を掲載しました

会報【79号】2016. 07発行 ■ダウンロード
バーチャルとリアルのあいだ【大江秀房】
総会報告
充実する各分野の活動【藤田貢崇】
2015年度 決算報告(2016年3月末)
科学ジャーナリスト賞2016
大賞は著書「生命の星の条件を探る」で阿部豊氏に 科学者初の受賞【滝順一】
総評 よかった多様なメディアの受賞【白川英樹】
選考経過 意外にすんなり授賞作決定【柴田鉄治】
大賞受賞者のことば 二人で探った“生命の星”の条件【阿部豊】
優秀賞受賞者のことば 核拡散を追い続けて【会川晴之】
優秀賞受賞者のことば 命の本質を考える上で最も大切なこと【河合蘭】
優秀賞受賞者のことば 大きな闇の解明にジャーナリストの協力を【田辺文也】
優秀賞受賞者のことば 今も緩慢な形で続く原発事故の重い現実【近堂靖洋】
審査を終えて
例会報告 原発事故から5年後の今とこれから 東京電力福島原発の視察報告会【平清水元宣】
例会報告 小児甲状腺がん多発は放射線の影響か? 二人の講師招き議論【西岡朝明】
見学会報告 21世紀の博物館 東京大学のインターメディアテクを見る【倉持宏実】
会員だより 天と人の一体感にときめく 皆既日食に魅せられて25年【武部俊一】
オピニオン 純粋な科学記事は1面トップにするな【柴田鉄治】
WEB編集長から
事務局だより
(全敬称略)

第15期科学ジャーナリスト塾の開催案内

==塾生の募集を開始、9月に開講==

主催:日本科学技術ジャーナリスト会議

 日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ、小出重幸会長)は2016年度に第15期科学ジャーナリスト塾を9月から半年間、開講します。今期は座学と実習の組み合わせで学ぶほか、見学や研究者を取材する機会を盛り込んで、塾生に原稿執筆などに挑戦してもらいます。JASTJ会員が応援します。多くの塾生の参加をお待ちしています。

■塾の内容

 科学ジャーナリスト塾では、塾生が講師の話を聞くだけでなく、その話題について論議したり、書いたり、書いた原稿へのコメントを受けたりすることができます。今期は初めての試みとして「海」の題材に関係した施設を見たり、人に会ったりして、伝えることに挑戦します。JASTJ会員であるアドバイザーの指導やサポーターの応援を受けて記事をつくります。
 科学ジャーナリズムの分野は森羅万象、幅広いテーマに及びます。今期、身近な題材として海に目を向けるのは、なお謎が多い未知の世界であり、また解決すべき課題も多くあるからです。海の生き物の生態をはじめ、地震・火山の活動、さらに枯渇する水産資源や海洋の汚染、海浜の消滅、温暖化と気象、海底資源、領海問題など、さまざま話題があります。その一端を知り、伝え方を学びます。成果はJASTJのHPで発信する予定です(昨年の塾の活動内容は以下のページで見ることができます。https://jastj.jp/arc1805/tcsj14th)。

■期間

 9月7日(水)にスタート。原則第1、第3水曜日の午後7時~9時、2月の修了時まで計10回。(11月は3か所ほど取材先を用意します。取材先は追ってお知らせします)

■場所

 日本プレスセンタービル8階特別会議室(千代田区内幸町2-2-1)。実習内容によっては場所を変える場合があります。http://www.presscenter.co.jp/access.html  最寄駅は 地下鉄「霞ヶ関駅」下車2〜5分、都営地下鉄「内幸町」下車2分。

■スケジュール(予定)

① 9月7日 ガイダンス
② 9月21日 海を書く―それぞれの視点
③ 10月 質問とインタビューの仕方
④ 10月 編集者からみた写真
⑤ 11月 現場・人に学ぶ(1)~(3)
⑥ 同
⑦ 12月 ―ライティングの指導(1)
⑧ 1月 原稿の発表―ライティングの指導(2)
⑨ 2月 原稿の修正―ライティングの指導(3)
⑩ 2月 完成記事の発表、修了

■海に関する話題の提供者

柴田鉄治(元朝日新聞科学部長・社会部長)、保坂直紀(サイエンスライター、元読売新聞記者、東京大学海洋アライアンス)、瀧澤美奈子(サイエンスライター)

■アドバイザー

武部俊一(元朝日新聞論説委員)、高橋真理子(朝日新聞)、小出重幸(元読売新聞科学部長)、引野肇(東京新聞)、室山哲也(NHK解説委員)、林勝彦(元NHKプロデューサー)、漆原次郎(サイエンスライター、JASTJ Web編集長)、山本威一郎(サイエンスライター、元NEC海洋技術部長)、佐々義子(くらしとバイオプラザ21、JASTJ理事)

■塾受講料

 通期1万6000円。

■塾への申し込み方法

 希望者は、氏名、所属(または職業)、住所、連絡方法、メール、電話番号のほか、参加の動機(400字程度)を書いて塾事務局宛て(juku-15-office@jastj.jp)にお申込みください。8月20日まで。塾生の人数が定員(約20人)で締め切ります。 手続きについては受付後に連絡しますが、入塾決定後、開講までに「海についての関心」(400字以内)の文を提出いただきます。受講料は8月末までにお支払いいただきます。

■事務局、サポーター

佐藤年緒(塾長、元時事通信編集委員)、西野博喜(副塾長、JASTJ理事)、柏野裕美(会員、元塾生)、都丸亜希子(会員、元塾生)、早野富美(会員、元塾生)、藤田貢崇(JASTJ事務局長)、中野薫(JASTJ事務局塾担当)

〔事務局〕日本科学技術ジャーナリスト会議
〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学1号館13階
電話 070-1448-8800 メール hello@jastj.jp

7月例会のご案内

==水素水問題を考える-科学とメディア、そしてビジネス==

日時: 2016年7月19日(火) 午後6:30〜8:30
講師: 唐木英明氏(公益財団法人 食の安全・安心財団理事長)
場所: 日本プレスセンタービル 8階 特別会議室(千代田区内幸町2-2-1)
    プレセンタービルへのアクセスは、こちらの地図をご覧ください。

「水素水」が話題になっています。水素が活性酸素を消去することから、水素水には疾病治療効果が期待されるとして、水素水の利用を奨励しているクリニックなどもあります。患者を使った小規模な治療実験が行われ、効果ありとする結果も得られており、健康食品としての水素水の売り上げも伸びているといいます。一方、国立健康・栄養研究所は、「健康食品」の素材情報データベースに「水素水」を新たに付け加え、人への有効性について「信頼できるデータがない」と記述しています。水素水問題について議論しようとしても、健康な人を対象とした試験が行われていないのが現状です。

 水素水に限らず、ダイオキシン・環境ホルモン問題、あるいはゲノム編集技術など、多くの人が不安に思ったり誤解をしかねない問題は他にもあります。水素水問題をひとつの切り口として、科学とメディア、そしてビジネスのあり方についてともに考える機会にしたいと思います。

参加予定の方は事務局あてに電子メール(メールアドレス: hello@jastj.jp)で7月17日(日)までにお知らせください。会員は無料。会員以外の参加費は1,000円です。

 また、現在多数の参加申し込みをいただいており、先着順にお座りいただくため、遅れてご来場された場合は立ち見になる可能性があります。大変申し訳ありませんが、あらかじめご承知おきください。

6月例会のご案内

都合により、会場をJASTJ事務局(新宿区神楽坂1-3 東京理科大学内 1号館 13階 )に変更させていただきます。場所は下記URL先をご参考にしてください。
http://jastj.jp/office

==土砂災害の防災対策と住民避難==

日時:2016年6月21日(火)18時30分〜20時30分
講師:池谷浩氏(一般財団法人砂防・地すべり技術センター研究顧問)
場所:東京理科大学近代科学資料館 数学体験館「数学授業アーカイブス 兼 サロン」
   (新宿区神楽坂1-3、最寄駅はJR・地下鉄「飯田橋」駅徒歩5分)
   https://www.tus.ac.jp/info/setubi/museum/main/info.html#access
   JASTJ事務局(新宿区神楽坂1-3 東京理科大学内 1号館 13階 )
   http://jastj.jp/office

 近年、防災面で重視されてきたのが土砂災害です。発生の予測が難しいとされている土石流災害ですが、最近の気候変動による豪雨の影響や、この5月からの熊本地震に見られるように、地震や火山活動に伴う土砂災害への対応も大きな課題になってきています。

 講師の池谷浩氏は土砂流被害の第一人者です。熊本地震の発生直後にテレビで解説、また一昨年8月の広島土砂災害の教訓を受けて、中央防災会議で対策をとりまとめ、提言しています。6月はちょうど梅雨時で土砂災害が起きやすい時期。さまざまなタイプがある土砂災害の現状と改めて知り、今後の防災や避難のあり方についてうかがいます。

【プロフィール】
池谷浩(いけや・ひろし)氏:京都大学農学部卒業後、旧建設省(現 国土交通省)入省。砂防部火山・土石流対策官、砂防部砂防課長、部長を歴任。砂防研究の第一人者として、新潟県中越地震や福岡県西方沖地震などの地震災害や、コロンビアのネバドデルルイス火山災害など、世界各地の災害調査・研究・分析を行う。著書は『土石流災害』(岩波新書)、『火山災害』(中公新書)、『砂防入門』(山海堂)など。

 参加予定の方は事務局あてにEメール(メールアドレス: hello@jastj.jp)で、お知らせください。会員は無料。会員以外の参加費は1,000円です。

「科学ジャーナリスト賞2016」贈呈作品が決まりました

 日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ・小出重幸会長)は、このほど開いた選考委員会(委員名は別掲)で2016年度の科学ジャーナリスト賞の贈呈作品を下記の通り決定しました。

 科学ジャーナリスト賞の選考は、今年で11回目。応募作品は、新聞3、書籍52、雑誌1、映像12、画像2、展示1の計71作品。このなかから1次選考で11作品に絞り、選考委員会で大賞1件、科学ジャーナリスト賞4件を決めました。

科学ジャーナリスト大賞 1件

東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 准教授 阿部豊(あべゆたか)殿
「生命の星の条件を探る」(文藝春秋)の著作に対して
[贈呈理由]
「科学者の書いた優れた啓蒙書にも」というのは、科学ジャーナリスト賞創設のときからのコンセプトだが、その典型ともいうべき優れた作品だ。自らの研究テーマを一般市民にも理解してもらおうと、不自由な身体をおして、渾身の力を込めて書き下ろした力作である。「研究対象に対する限りない愛情が感じられる書だ」と選考委員会でも高く評価された。

科学ジャーナリスト賞 4件・順不同

毎日新聞社北米総局長 会川晴之(あいかわはるゆき)殿
連載「核回廊を歩く〜日本編」及び記事「日本の核技術流出、初確認」(2015/9/15〜12/11)に対して
[贈呈理由]
丹念な取材に基づく連載で、日本における核技術開発の流れを分かりやすく追っている。日本が「平和利用」と実際の「政治」の間で揺れ動いてきたのがよく分かる。とくに核不拡散政策の視点から原子力史を概観した点がユニークだ。

出産ジャーナリスト 河合蘭(かわいらん) 殿
「出生前診断 出産ジャーナリストが見つめた現状と未来」(朝日新聞出版)の著作に対して
[贈呈理由]
出生前診断の歴史と現状を理解するのに役立つ大変な力作だ。妊娠中、あるいは、これから妊娠を望む夫婦にとって、よい指針となる作品だろう。出生前診断が命の選別につながるとの日本特有の社会状況に肉薄しているところも出色といえよう。

株式会社社会技術システム安全研究所 所長 田辺文也(たなべふみや)殿
雑誌「世界」(岩波書店)2015年10月、12月、2016年2月、3月号の『解題「吉田調書」ないがしろにされた手順書1~4』の記事に対して
[贈呈理由]
文章が硬く、分かりやすいとは言えないが、内容は重大かつ深刻な問題だ。政府事故調の報告書を読み解いて、福島事故の2号機、3号機へのメルトダウンの拡大は、明らかに人為ミスであり、東電の最大の失敗であったと断じている。検察庁が「想定外の天災による」と、誰ひとり刑事責任を問わなかったことへの痛烈な反論にもなっている。

NHK報道局ネット報道部長(当時 科学文化部専任部長) 近堂靖洋(こんどうやすひろ)殿 NHKスペシャル「廃炉への道 “核燃料デブリ” 未知なる闘い」(2015/5/17)の番組に対して
[贈呈理由]
映像部門の4本は、どれも力作で選考が難しかったが、熟慮の末、NHKスペシャル「廃炉への道 “核燃料デブリ” 未知なる闘い」が選ばれた。廃炉への最大の課題、核燃料デブリは、どこにどんな形で存在するのか、それさえはっきりしない難物だが、宇宙線を使ったりロボットを使ったり、何とか映像化しようという努力が実った労作で、映像ならではの迫力がある。やっと未知なる闘いの入り口に立ったというべきで、その努力を継続してもらいたい。

<科学ジャーナリスト賞選考委員(50音順、敬称略)>
〔外部委員〕 相澤益男(国立研究開発法人科学技術振興機構顧問)、浅島誠(東大名誉教授、独立行政法人日本学術振興会理事)、白川英樹(筑波大学名誉教授、ノーベル化学賞受賞者)、村上陽一郎(東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授)、米沢富美子(慶應大学名誉教授)

〔JASTJ内部委員〕 小出重幸、柴田鉄治、滝順一、室山哲也、横山裕道

 表彰式は、5月12日(木)午後7時から東京・内幸町のプレスセンタービル10階ホールで行い、外部選考委員から受賞者に表彰状と記念の楯が贈られます。

4月例会の参加ご応募を締めきりました

 4月13日(水)開催予定の月例会「小児甲状腺がん多発は放射線の影響か?」の応募は、お知らせしていましたとおり、12日(火)午後6時で締めきりとさせていただきました。多数のお申し込み、ありがとうございました。

4月例会の会場について

 すでにご案内のとおり、4月13日(水)開催予定の月例会「小児甲状腺がん多発は放射線の影響か?」の会場を、神楽坂の東京理科大学数学体験館から、内幸町の「プレスセンタービル9階会見場」(東京都千代田区内幸町2-2-1)に変更させていただきました。プレセンタービルへのアクセスは、こちらの地図をご覧ください。

 また、現在多数の参加申し込みをいただいており、先着順にお座りいただくため、遅れてご来場された場合は立ち見になる可能性があります。大変申し訳ありませんが、あらかじめご承知おきください。

事務所を移転しました

 事務所が2016年4月1日、渋谷区神山町から、新宿区神楽坂に移転しました。新事務所は東京理科大学1号館13階の1室です。最寄り駅は、JR中央・総武線(各駅停車)、東京メトロ有楽町線・東西線・南北線、都営大江戸線の飯田橋駅です。
 詳しくは「JASTJ事務局のご案内」をご覧ください。