日本はレアアース大国になれる!?
講師: 加藤 泰浩(かとう やすひろ) 東京大学工学部長 教授
日時: 2025年 12月 10日(木) 午後6:30〜8:30
場所: 日本プレスセンタービル 9階 小会議室(東京都千代田区内幸町 2-2-1)
ハイブリッド開催です。会員全員にzoom のURL を配布いたします。
近年、世界経済だけでなく安全保障の観点からも注目を集めているレアアース(希土類元素)。陸上鉱山では、精製過程で発生する放射性廃棄物の処理が課題となり、その70%を中国に依存する状態が続いています。
資源地質学の第一人者である東京大学の加藤泰浩教授らは、2011年に太平洋の深海底からまったく新しいタイプの資源「レアアース泥」を発見し、世界に衝撃を与えました。さらに2013年には、日本の排他的経済水域(EEZ)である南鳥島周辺海域から世界最高品位の「超高濃度レアアース泥」を発見し、その開発実現に向けた産学官の取り組みを強力に牽引しています。レアアース泥は放射性元素をほとんど含まず、環境負荷や操業時の安全性に大きな優位性を持つため、次世代のクリーンな資源として期待されています。また、この海域からは蓄電池に必須なコバルトやニッケルを豊富に含む「マンガンノジュール」も発見されており、2024年には日本財団とともに開発有望海域の特定を行いました。
12月の例会では加藤泰浩教授をお招きし、発見の経緯から開発の現状、そして日本がレアアース・レアメタル大国となるための課題や展望まで、最先端の知見をわかりやすく解説して頂くことを企図します。
加藤泰浩さん 略歴
1961年生まれ。埼玉県出身。1985年東京大学理学部地学科卒業、1990年同大学院博士課程(地質学専攻)修了。山口大学助手、ハーバード大・ケンブリッジ大の在外研究員、東京大学大学院准教授などを経て、2012年教授。2023年より工学部長・工学系研究科長。専門は資源地質学・地球資源学・環境学。2018年日経地球環境技術賞最優秀賞受賞。2019年日本希土類学会塩川賞受賞。2023年文部科学大臣表彰科学技術賞受賞。
JASTJ担当理事・森時彦
※会員の皆さまには開催の前日までにzoom のURL を送らせていただきます。
事前のお申し込みは不要です。なおURL は会員以外には転送しないようお願いいたします。
会場参加をご希望の方は当日、会場までおいでください。
※会員以外で参加希望の方は下記よりお申し込みください。
申し込みURL https://conference-park.jp/reg/17 申込締切12月3日(木)
※会員と塾開催期間中の塾生は無料です。学生は500円、その他の方には参加費1,000円をいただきます。
★例会報告の原稿執筆者を募集
原稿は1,300字前後で締め切りは1月20日。3月に発行予定の会報118号に掲載します。ご協力いただいた方には図書券3,000円をお贈りいたします。原稿執筆に不慣れな方や塾生も歓迎いたしますので、執筆希望者は事務局までご連絡ください。
★月例会での取材活動について
月例会の内容を記事化する場合は、発言内容等に関し講師の方に改めて確認をとるようお願いします。質疑応答における質問者の方の発言についても同様です。
★JASTJ では政治的・社会的立場の如何にかかわらず、科学技術や科学政策、科学コミ ュニケーションの在り方などについて、深い視点から講演できる方をお招きしています。